自分用に作った業務マニュアル、勝手に全社で使われたら?

上司からの指示ではなく、完全に自分だけで作り上げたものである場合は、個人に著作権が認められる可能性があります。

 著作権法の第15条には、「職務著作」に関する規定がある。一般に著作権は創作した個人に与えられるが、仕事で作成した著作物については、法人が著作権を保有できるという内容だ。ただし、仕事で作成した書類やファイルなどが全て自動的に会社の著作物になるかというと、実はそうではない。

 ある著作物が職務著作として認定されるには、左図に示す5つの要件を全て満たす必要がある。質問のケースで特に着目すべきは、1つめの「法人などが、その発意に基づき作成する」、3つめの「職務上作成された」という要件。上司からの指示がなく、完全にゼロから1人で創作した場合は、企業の「発意に基づき」作成したものという要件などを満たさず、個人の著作権が認められる可能性がある

 このほか、著作物を作ったのが正社員ではなく外部スタッフである場合や、法人が自社名義の著作物として公開していない場合などは、必ずしも職務著作と認定されない。

【条件を満たさないと職務著作の適用外】
職務著作という言葉から単純に想像すると、仕事で作った書類の著作権は全て会社に帰属しそうな印象がある。しかし実際には、著作権法が定める5つの要件を満たさないと職務著作にならず、一般の著作権と同様に作成者本人に帰属する
*プログラムの著作物は、公表していなくても構わない
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