ここ数年、パソコンメーカー各社が取り組んでいるユーザーインタフェース技術の一つが、「モーションキャプチャー」。ユーザーの動作を検知し、パソコンの操作に反映させる技術だ。簡単なしぐさで直感的な操作ができるので、パソコンの利便性向上が期待されている。

 この分野に関して、積極的なのが東芝と富士通だ。両社は一部のモデルで手を使った「ハンドジェスチャー」と呼ぶモーションキャプチャーを採用。「Windows フォトビューアー」や「メディアプレーヤー」などの一部操作を、手ぶりで操作できるようにした(図1)。富士通のモデルでは、両手の操作も可能だ(図2)。

【ハンドジェスチャーでパソコンが操作できる】
図1 東芝や富士通の一部のパソコンでは、操作をユーザーの手ぶりによって実現するハンドジェスチャー機能を搭載した。上は東芝の「dynabook REGZA PC D731/T9D」が搭載する「てぶらナビ」機能
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図2 富士通が一部のパソコンで採用した「PointGrab ハンドジェスチャーコントロール」機能のデモ。「Windows フォト ビューアー」が起動した状態で、両手をかざして認識させてから指をすぼめて両手を左右に開くと、画像の表示サイズが拡大した
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 両社がハンドジェスチャー機能のメリットとして挙げるのは手軽さ。「手が濡れたり汚れたりしても操作できる上、リモコンのように紛失する恐れがない」(東芝デジタルプロダクツ&サービス第一事業部の根岸伸一氏)。

 こうしたハンドジェスチャー機能を支えているのが映像識別技術である。一般に、ハンドジェスチャー機能では、パソコン内蔵のPCカメラで撮影した映像に、特殊な処理を施すことで手の部分を抽出する(図3)。リアルタイムで手の形状を捉えるのは非常に困難であるが、技術の進歩により「認識率はここ数年で向上した。使い勝手も確実に高まっている」(富士通パーソナルビジネス本部先行技術プロジェクトでプロジェクト長を務める樋口久道氏)という。

図3 東芝のハンドジェスチャー機能では、PCカメラで取り込んだ映像全体から、領域を少しずつスキャンして手の部分を検出。手の輪郭に生じる輝度の違いなどから、手が開いているのか握られているのかなどを識別する。他社も同様の手法を採用しているとみられる
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