利用中のパソコンが、“遅くて全く使い物にならない”という事態はまれ。不満に感じながらも「時間はかかるが処理できる」と自分をなだめ、利用し続けている人が多数派だろう。故障したわけでもないパソコンを買い替えることに、費用や環境負荷の観点から二の足を踏むユーザーは少なくない。

 だが、極度に遅いパソコンを利用しているなら、たとえ故障していなくても買い替えの検討をお勧めする。ここ数年、CPUやグラフィックスなどパソコン関連技術の進歩は凄まじく、HD動画の再生や編集といった負荷の高い作業も楽々処理できるようになったからだ。

最新モデルはやはり速い

 そこで編集部では、2011年春モデルのWindows 7パソコンと2007年製(Vista搭載)および2004年製(XP搭載)のパソコンを用意して処理時間を比較した。年代別の売れ筋モデルの性能差を疑似体験してもらうのが目的だ。OSは再インストールし、最新の修正ソフトもインストールした上で計測した。

 まず、パソコンの電源を投入してからユーザー選択画面を表示するまでの時間を測定した(図1)。結果は、2004年製パソコン(XP)が1分31秒の時間を要したのに対し、2011年製パソコン(7)は39秒と半分以下になり(図1)、2007年製パソコン(Vista)と比較しても圧倒的速さだった。

【OSの起動時間は2倍以上の差】
図1 パソコンの電源を投入してからユーザー選択画面を表示するまでの時間を計測した
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 次に、ユーザー選択画面でパスワードを入力してからWebサイト「PC Online」を表示するまでの時間を測定した。結果は、2004年製パソコン(XP)が1分43秒かかったのに対し、2011年製パソコン(7)は26秒と約4分の1で完了した(図2)。

【ログオンしてからWebサイトの表示までは処理時間に大差】
図2 ユーザー選択画面を表示した直後にパスワードを入力、自動起動するInternet Explorer 8でWebサイト「PC Online」を表示するまでの時間を計測した
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 2007年製パソコン(Vista)は、2004年製パソコン(XP)よりCPUやメモリー性能が高いにもかかわらず2分30秒かかっている。主な原因はOSの肥大化。メモリーの空き容量が足りず、ハードディスクを仮想的なメモリーとして使用するスワップ処理が発生したためとみられる。

 最後に、高負荷時の性能差を確かめるため、30秒の動画ファイルを別の形式にエンコードしてみた。結果は、2004年製パソコン(XP)が5分6秒かかったのに対し、2011年製パソコン(7)は45秒と圧勝だった(図3)。

【負荷の高い動画のエンコード処理は7倍近くの開きが生じた】
図3 動画変換ソフト「ffmp いーじー」(作者:内山伸幸氏)を使い、AVCHD Lite形式の動画(ファイル容量は約40MB)をH.264 形式(約3.4MB)に変換する処理時間を比較した
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 このように、6~7年前のパソコンと現在のパソコンとでは処理性能に圧倒的な差があり、パソコンを買い替える十分な理由となり得る。

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