OSが変わると必ず問題になるのが、旧OSとの互換性だ。過去の資産を有効活用するために、Windows 7では「互換モード」と「Windows XPモード」の2つを利用できる。

 Windows 7は、Vistaと共通するLonghorn(ロングホーン)カーネルをベースに改良を加えたOSだ。内部的なバージョン番号も、Vistaの「6.0」に続く「6.1」(図1)。つまり、ソフトウエアの基盤はVistaと変わらないので、両者の互換性は高い。マイクロソフトは、Vistaと98%の互換性を目指したという。

●OSの基盤となる部分(カーネル)はVistaと同じ
図1 Windows 95以降のOSの変遷。基盤となる部分(カーネル)は、Windows2000とXPで採用されていたNT5カーネルに対し、Vistaで大幅に変更された。そのとき採用されたLonghornカーネルをWindows 7は継承している。内部的なバージョン番号は、Vistaが「6.0」でWindows 7は「6.1」。なお、Windows 2000は「5.0」、XPは「5.1」だった
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 しかし、いくらVistaとの互換性が高くても、Windows XPに対する互換性を実現しなければ意味がない。XPからVistaへのバージョンアップでは、カーネルに大きな変更が加えられたため、XP用のアプリケーションソフトがVistaで動かないケースが頻発した。このトラブルを嫌って、Vistaへの移行を見送り、XPを使い続けたユーザーも少なくない。

 Windows 7がVistaの延長線上にある以上、XPとの互換性が課題になるのは必至。本誌の調査でも、いまだ6割を超えるユーザーがXPを使っている([総論]図3参照)。こうしたXPユーザーを納得させる互換性を備えなければ、Windows 7への移行は促進できない。

 そこでWindows 7には、大別して2つの互換性対策が盛り込まれた。1つは、アプリケーションがOSの機能(API)を利用する際、そのアプリが対応するOSに合わせてAPIの値を置き換える「互換モード」。もう1つは、Windows 7上にXPの環境を丸ごと構築し、その中でアプリを実行する「Windows XPモード」(以下、XPモード)だ(図2)。

●古いソフトを動かすための互換性機能は2通り
図2 Windows 7の互換性機能は大きく分けて2通り。1つは、互換性のないAPIを「互換フィックス」で置き換え、旧OSの環境を模倣する「互換モード」。もう1つは、XPの環境を仮想的に構築し、その中でXP用アプリを動かす「Windows XPモード」だ
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