【注目のきっかけは「初音ミク」】
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 「30年以上昔からある技術にこれだけのニーズがあったとは」──。そう語るのはNECで音声合成技術を研究する服部浩明氏だ。

 音声合成技術で記憶に新しいのは2007年8月に登場した歌声作成ソフト「初音ミク」(クリプトン・フューチャー・メディア)だろう。音声合成技術を利用し、ユーザーが入力した歌詞とメロディーを初音ミクというキャラクターの声で歌わせるソフトだ。YouTubeやニコニコ動画などのサービスの隆盛とも相まって、DTM(デスクトップミュージック)ソフトとしては異例の約3万本を販売した。

 初音ミクの登場から4カ月。同年12月にも音声合成技術を活用したサービスが登場した。冒頭の服部氏が在籍するNECとNECビッグローブで作り上げた「Alice Project(アリスプロジェクト)」だ。テレビアニメ「ローゼンメイデン」の主役「真紅」に、ユーザーが好みのセリフを話させるというサービス。セリフを組み合わせてストーリーを作成したり、他人が作成したセリフを流用して別のストーリーを作成したりもできる。「試験サービス」であるにもかかわらず、その反響は「予想をはるかに上回った」(NECビッグローブの杉浦淳氏)。開始初日にサーバーがダウン。5000人以上の会員が集まった。現在は会員数約1万2000人、公開されているセリフのファイルは7万件以上になる。今後はほかのキャラクターの声の展開なども積極的に検討するという。

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