【2年にわたり激論】
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 音楽CDをパソコンの音楽管理ソフトに読み込み、携帯音楽プレーヤーに転送して聴く。テレビ番組をHDDレコーダーで録画し、DVDに保存してコレクションにする。こうした家庭内の私的録音録画を巡る著作権法の改正論議が山場を迎えている。文化審議会 著作権分科会私的録音録画小委員会で9月26日に中間取りまとめが作成された。一部の課題は早ければ2008年の通常国会で著作権法に追加される見通しだ。だが小委員会で紛糾している課題もあり、通常国会まで残り数カ月の動向にも目が離せない。

 大きなところでは、違法サイトからの私的録音録画の取り締まり強化がほぼ確実な情勢だ。従来は、権利者に無断で音楽や動画をアップロードする行為は違法だったが、そうした違法コンテンツのダウンロードは規制されていなかった。今後は、例えば違法コンテンツであることを知りながら違法着うたサイトから音楽をダウンロードしたり、コピー制御信号を外して録画されたテレビ番組のデータをファイル交換ソフトでダウンロードしたりする行為は違法となる。罰則規定がないため懲役や罰金は科せられないが、権利者や権利者団体から損害賠償を請求される可能性はある。ただし小委員会では、ユーザー側の委員から「インターネット上では合法サイトと違法サイトの区別が不明確で、ユーザーのインターネット利用を萎縮させる」との反対意見が出た。

 なお、動画投稿サイトの「YouTube」に代表されるストリーミング配信サービスは、ダウンロードと異なり複製物をユーザーのパソコンに保存しないため規制強化の対象外とされている。だがこれも、YouTubeのコンテンツをファイルに保存できるソフトが存在しており、法による規制がどこまで及ぶのか不透明だ。

[権利者とユーザーの両論併記:次のページへ]

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