今のところ、電子ブック権にはあまり価値がない。私は最近、私の一連の旧作を電子ブック化する権利に対して、数千ドルの前払いを受け取った。彼らがそれを取り返せるほど売れるかどうかはまもなくわかるだろう。私は希望を持っている。しかし私は現実主義者でもある。現時点では、電子ブックによる収入の可能性は小さい。

 エリック・フリントは最近、現在の市場では小説家の収入のほとんどが初期のハードカバーの販売から来ている、と言った。彼は、著者収入に対する古本市場の影響について議論する中でこれを言ったのだが、さらに彼は、同じことを他のところで別の情況でも言っていた。Baen Booksの上級エディターとして、フリントは一般の人々よりもこの問題について多くの情報を持っている。私は彼の発言に異論は唱えない。それは警告なのだと思う。

 私の人生の収入の多くはペーパーバックから生じている。『悪魔のハンマー』のペーパーバック権のオークションは、ニーブンと私を出版界の表舞台へ押し上げた。この本がその後14週間ペーパーバックのベストセラーの2位に留まったおかげで、私の人生が変わっただけでなく、SFの収入可能性に対する出版社の態度も変わった。この本は、SF本がこのカテゴリーを激変させる可能性があることを証明したのだ。

 もちろん『悪魔のハンマー』は、実際にはSFではないと言った人もいた。しかし数年後、『降伏の儀式』がまたペーパーバックのベストセラーリストに載ったとき、宇宙から来た鼻の2本ある象が登場する本がSFではないというのはかなり難しいことだった。

 これは説明したいためで、自慢したいのではない(私はそれを誇りに思っているが)。要するに昔は、著者の収入のほとんどは初期のハードカバーの販売から生じたのではなく、ペーパーバックの販売から生じたということだ。しかし今、ペーパーバック本のビジネスは本当に厳しい状況になっている(この話は以前にここで述べたことがある)。

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