日経パソコンは毎年1回、パソコンメーカーのユーザーサポートの実態をアンケート調査で探る「サポートランキング」特集を掲載してきました。これは、2006年で第8回を数える恒例企画でした。ところが、この企画を2007年から休止することにしました。

 理由は単純です。従来の方法で、アンケート調査を実施できなくなったのです。2006年まで、各メーカーからサポートを利用したユーザーに告知文を送ってもらい、そこからアンケート対象者を募集していました。こうすることで、パソコンを購入したユーザーの協力が確実に得られると考えたためです。各メーカーには、サポート体制を強化するための活動の一環として協力をお願いしてきました。

 しかし、今年から一部のメーカーの協力が得られなくなってしまったのです。理由の一つに個人情報保護があります。ユーザーの個人情報の利用は厳密にすべきであり、告知文は送付できないと、一部のメーカーが判断したのです。調査は「メーカーから対象者募集に告知文を送り、協力してもよいというユーザーが自発的に回答する」という形で実施し、メーカーが編集部に個人情報を開示していたわけではありません。それでも、「個人情報保護はさらに厳格に」という大きな潮流の下、告知文を送付することも中止したいと考えるメーカーが出てきたのです。

 メーカーからは別の指摘も受けました。毎年サポートランキングを実施しているために競争が過熱し、サポートへのコストが増大し、パソコン事業を圧迫しているという指摘です。

 編集部がサポートランキングを始めたのは、ランキングを通してパソコン業界全体のサポート向上を促したいと考えたからです。サポートランキングを開始した1999年ころは、メーカーのサポート体制が整っているとはいえず「電話がつながらない」「回答の意味が難しくて分からない」という意見を数多くのユーザーからいただきました。記事を通して、この状況を変えることができれば、ユーザーがもっと快適にパソコンを使えるようになる考えたのです。

 サポートランキングの平均満足度は1999年の0.43から、2006年には0.84と2倍近くにまで向上しました。といっても、現状でサポートに対する不満が完全に解消されたといえません(満足度の最大値は2.0です)。過去に高い満足度を獲得していたメーカーが、継続して同水準のサポートを提供できるという保証もありません。日経パソコンとしては、方法は変えても、調査を継続することに意味があると考えています。

 このため、昨年までとは別の方法で調査を継続することにしました。サポートのみならず、機能や使い勝手などを含む「パソコン全体の満足度」を問う調査です(関連記事)。こうすることでサポート以外の問題点や改善点も浮き彫りにできると考えています。

 もちろん、サポートについての調査結果も掲載します。日経BP社のメルマガ読者をはじめ多くの方々にご協力をいただき、アンケート調査は既に集計済みです。現在、『日経パソコン』8月27日号への掲載に向けて編集作業を進めています。ぜひ、ご期待ください。