「和也、おめでとう。この嬉しい日にそばにいられなくてごめんね……」。
 先日、日本テレビで美空ひばりの子息・加藤和也氏の結婚披露宴の様子を放送していたのだが、その中で、亡くなった美空ひばりからのメッセージが流されていた。

 報道によると、このメッセージは「日本音響研究所がひばりさんの声紋を分析して再現した音声」なのだそうだ。その声や喋る調子は、ビックリするほど違和感なし。ひばりそのまま。
 亡くなった人の声を使って勝手にメッセージをこしらえてしまうのってちょっとどうなのよとか思うわけだが、まあ、それはそれとして、もし、これが報道通りなら物凄い技術である。
 ひばり嬢の声の再現もいいが、こんなことができるんだったら、日本テレビは、故・山田康雄の声紋を分析してさっさと「ルパン三世」の新作で声を再現してもらいたい。
 とはいえ、山田亡き後、栗田貫一がルパン三世役としてキャスティングされているわけで、今更もとに戻すのも栗田に気の毒だ。
 まずは、フジテレビの「サザエさん」の声優たちの声紋をクリアな状態で保存しておこうじゃないか。
 念のため、4月から声優が総入れ替えになるという「ドラえもん」の現在の声優たちの声紋も保存しておくというのはどうだ。いや、どうだって言われても困りますね。すみません。

 音声といえば、昨今、玩具の世界でも“音声モノ”が人気を集めているらしい。
 たとえば、プリモプエル。
 頭をなでたり、手や足やシッポを触ると、いろいろなおしゃべりをするおサルさんのような形をした人形である。小さな子どもだけではなく、若い女性や子育てを終えた壮年層からも支持を受けているという。
 このプリモプエルを発売しているバンダイから、3月にリリースされるのが「なおるくん」である。
 これは、プレスリリースによると「病気を治してあげながらお子様のやさしい気持ちを育てるお世話人形」だそうだ。
 なおるくんは全長24センチの男の子の人形で、「手を握ったり、抱っこしたり、おでこをなでたりすると、かわいい声でおしゃべり」してくれるのだが、しばらく遊んでいると「せきやくしゃみをしたりして、具合が悪くなって」しまうらしい。風邪か?
 大丈夫か、なおるくん!
 そんな時は、手を握ってやると「くすりでなおるかなー」「おちゅうしゃききそー」などとおしゃべりして、同梱のお世話アイテム(ICタグ入りキャンディ・ICタグ入りおくすり・ちゅうしゃき)での治療を促すというから、なおるくん、小さいながらも頼もしい男なのである。
 鼻がぐすぐすしたり喉に違和感があっても「風邪かなあ、花粉症かなあ、いや、インフルエンザかもしれないなあ、病院行こうかなあ、どうしようかなあ」などと、42歳になっても自分の体調をキッチリ管理できない私なんかより、よほどしっかりしているではないか。
 さらに、おくすりやちゅうしゃきを使うと「ゴクン、にがいけど、きいてきたー」「チクン、いたいけど、きいてきたー」と言ってくれるというから、治療のし甲斐があるというものである。

 お医者さんごっこといえば、ピカピカの鏡がついてるオモチャの聴診器、ピストンを動かすとシリンダーの中の液が動くように見えるオモチャの注射器、注射器欲しかったけど買ってもらえなかったので鉛筆を腕に刺してた……といった思い出が蘇るが、今どきのお医者さんごっこは、ハイテクなお人形の患者と語り合いながら治療ができるわけだ。
 どうせなら、虫歯の治療ができる「ぬけるくん」や、血圧を計ったり尿検査ができる「りんしょうけんちゃん」、「もうちょうをきってー」などと喋る「しゅじゅつでなおるくん」なんかも発売されたらいいなあ。

参考:
プリモプエル・はーとねっと
バンダイ プレスリリース 『なおるくん』3月12日発売
150語の言葉でコミュニケーション、遊びながらお子様のやさしいキモチを育てる