インターネットの未来を、24時間連続で考えてみよう――。2007年9月15~16日にかけて、Mozilla Japan主催の24時間イベント「Mozilla 24」が開催された。東京や京都など国内4会場のほか、米国やタイ、フランスなどとネットワークで結び、世界各国の参加者がリアルタイムで対話した。イベントの内容は、パネルディスカッションやロックコンサート、子どもたちを対象にした体験型イベントなど、バラエティに富んだ。

 イベントの最後を締めくくったのが、「地球コンピュータ」と題したパネルディスカッション。TCP/IPプロトコルの設計に携わり、「インターネットの父」とも言われるヴィントン G. サーフ氏(現在は米グーグルの副社長兼チーフインターネットエバンジェリスト)と、日本のインターネットを黎明期から支える村井純氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)、米モジラのCEOであるミッチェル・ベーカー氏がパネリストを務めた。

 前半は、日本、タイ、米国の子どもたちがそれぞれの未来予測を発表し合った。例えば日本の子どもは、植物や歴史上の人物などと話ができる「心スピーカー」や先生とテレパシーで対話できる「データヘルメット」などを「未来の学校」として発表。災害時に人間を救助するロボットや、ゴミを燃料として酸素をはき出しながら走行する車といったアイデアも出た。米国からは、ぬいぐるみのようにかわいらしくて柔らかいコンピューターや、エネルギー効率の良い球形の自動車。タイの子どもたちは「未来の都市」として、家や自動車同士がネットワークで結ばれていること、センサーによって農場のモニタリングなども可能になることなどを説明した。

 後半は、これを受けてのパネルディスカッション。村井氏が「私がこれからの10年で取り組もうと思っていた研究テーマをすべて子どもたちが考えている。特に環境問題や高齢化社会、健康問題など、人類にとっての未来の課題をすべてカバーしているのが驚きだ」と話すと、サーフ氏も同様の感想を披露。さらにすべての発表を総括して「これから先、いわゆるコンピューターは消えていくだろう。今あるものの中に入り込み、誰でも使いこなせるものになる」と述べた。

 子どもから重要な視点を学んだと話したのはベーカー氏。米国の子どもの“柔らかいコンピューター”という発言に着目し、「我々はユビキタスとか組み込みとか難しいことを考えがち。子どもたちは、柔らかいのがいいとか、一緒に転がりたいとか、そういう発想を持っている。そこに感銘を受けた」と話した。

「インターネットにない情報もある」

 議論は、子どもたちに対してインターネット上のコンテンツをどのように見せていくか、という点にもおよんだ。...

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