ここ最近,Webブラウザ関連のニュースが米メディアを賑わしている。「IE(Internet Explorer)ユーザーの減少が止まらない」(米InternetWeek),「ブラウザ戦争が再びやってきた」(米Businessweek)。

 この状況をもたらしているのが米Mozilla Foundation。同組織は米国時間9月14日に「Firefox 1.0」のプレビュー版をリリースしたばかりだが(関連記事),そのダウンロード数が今,予想を上回る速度で伸びているという(関連記事)。Mozilla Foundationといえば,その前身は米Netscape Communicationsのオープンソース・プロジェクト。IEからのシェア奪回を図るべく誕生したプロジェクトだったが,その目的は達成できず,数々の不運ともいえる道をたどった。そのMozillaの人気が今,急上昇しているというのだ。いったい何が起こっているのだろうか。欧米メディアの情報を見ながらレポートする。

■IEのシェアが過去7年で初めて減少

 米WebSideStoryの調査によると,「Netscape/Mozilla/Firefox」カテゴリのブラウザのシェアは今年6月の初めから1.7ポイント伸び,5.2%まで増大した。もちろん,IEのシェアは93.7%と依然圧倒的なのだが,6月の初めのシェアと比べると,1.8ポイント下がっている。IEの落ち込みは,WebSideStory社の7月のレポートでも報告されていた。このときIEのシェアは過去7年間で初めて減少したという(注1)米InternetWeek掲載記事)。

注1:ちなみに,ノルウェーOpera Softwareの「Opera」と米Apple Computerの「Safari」は同時期にシェアを0.1%伸ばした。現在のシェアは両ブラウザ合計で1%。

 思えばWebブラウザのシェア争いのニュースがよく報じられていたのは今から6~7年前。Microsoft社がIEをWindows 98に統合して無償提供したころだった。これによりIEはブラウザ戦争でNetscapeを打ち負かし,首位の座を得た。その後Netscape社も対抗し「Communicator」と「Navigator」の無償提供を始めたが,やはりOSへのバンドルには勝ち目がなく,その後じわりじわりとシェアを下げていった。Netscapeのシェアは,Microsoft社がIE 6をリリースする前までは12%程度で維持していたのだが,その後さらに落ち込み,歯止めはかからなかった。

 Microsoft社がIE 6をリリースしたのは2001年9月。しかしその後の改良は「Service Pack 1」と,つい先日リリースした「Service Pack 2」のみ。IEはこの3年間大きな変更もなしに,90%以上のシェアを維持していたのだ。そこに登場したのが,MozillaやFirefox。米メディアによると,IEのシェア減少は決して一時的なものでなく,今後も継続していくのだという(米TechNewsWorld掲載記事)。

 ではなぜ,Mozilla/Firefoxが人気なのか――。

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