「(当社が手掛けてきた)従来の開発ツール分野を土台に,開発プロセスのコンサルティング事業に乗り出す」(ボーランド プロフェッショナルサービス本部 部長 今村智氏)――。ボーランドは2005年4月19日,その第一歩となるサービス「プロセス改善コンサルティング」とその支援製品「Borland Core SDP」を発表した。

 米Borland Softwareは今年1月,システム開発能力の成熟度モデル「CMMI(Capability Maturity Model Integration)」などに基づくプロセス・コンサルティング企業,米TeraQuestを買収したことで,従来の開発ツールに特化したビジネスから脱却し,より上流工程のコンサルティングが可能になった。これまで同社は,アプリケーションの開発サイクルを統合的にツールで支援する「ALM(Application Lifecycle Management)」というコンセプトで製品を展開してきた。今後はALMをベースに,経営層がシステム開発プロセスを可視化できる「SDO(Software Delivery Optimization)」というコンセプトを前面に出していく。

 今月から提供する新サービス「プロセス改善コンサルティング」の内容は,主に元TeraQuest社員を中心に,CMMIやIT戦略の成熟度モデル「COBIT(Control Objectives for Information and related Technology)」,プロジェクト管理の知識体系「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)」などに準拠して,顧客企業の社内プロセスを改善していくというもの。(1)アセスメント,(2)改善活動,(3)トレーニングの3段階で進める。日本国内にTeraQuestの活動拠点はなかったが,「NTTデータや東芝でプロセス改善実績がある」(今村氏)という。サービス料金の目安は,「従来ボーランドが提供してきたサービスと同程度」(同氏)という。従来,構成管理や要求管理のプロセス・コンサルティングは350万円/月程度だった。

 続いて,SDOを具体的に進める基盤製品として「Borland Core SDP」を5月18日にリリースする。これは,同社がこれまでに提供してきたツール群を統合して提供するもの。構成管理ツール「StarTeam」が持つリポジトリの中に,要求管理ツール「CariberRM」やモデリング・ツール「Together」,開発ツール「JBuilder」,テスト・ツール「OptimizeIT」などで利用する各種情報を一元管理する。従来からツール間の連携機能をある程度提供してきたが,それを一層進めたのが新製品の特徴だ。「利用者が複数のツールを使うのではなく,利用者が必要とする機能を1つの画面にまとめられるようになる」(今村氏)。

 ツールの利用方法が大きく変わるため,ツールの課金方法も変更する。ツールの種類や本数ではなく,利用者の役割に応じて課金する。役割は,「Analyst(分析者)」「Architect(設計者)」「Developer(開発者)」「Tester(テスト担当者)」の4種類だ。導入価格の目安は,20~30人程度のプロジェクトで1000万~1500万円になる。

(井上 英明=日経システム構築)

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