NTTドコモとJR東日本は7月28日,両社が推進する電子マネー事業の決済インフラを共同で構築・運用することに合意したと発表した。

 JR東日本は現在,「Suica」ブランドで電子マネー事業を展開中。2006年1月からは,NTTドコモの携帯電話機で「モバイルSuica」と呼ぶ電子マネー・サービスを開始する予定だ。

 NTTドコモも,クレジットカード機能を搭載した携帯電話機の発売を予定している。両社はこれらの決済に対応した,共用の読み取り装置(リーダー/ライター)を開発。各決済システムへの接続を請け負う,共通の利用センターも構築・運営する。

 ただし新開発するリーダー/ライターは,現在NTTドコモの携帯電話機で多く利用されている電子マネー「Edy」には対応しない。Edyへの対応については「今後協議していきたい」(NTTドコモの夏野剛・執行役員マルチメディアサービス部長)とコメントするのみにとどまった。

 一方モバイルSuicaには,NTTドコモに次いでKDDI(au)グループが9月に対応携帯電話機を発売する計画。JR東日本は「KDDIの携帯電話機でも利用することは可能」(見並陽一・取締役IT事業本部長)と述べたが,具体的な連携については今後協議していくとした。

 このほかNTTドコモとJR東日本の両社にNTTデータを加えた3社は,Suica電子マネーを普及する施策も発表した(写真)。具体的には,Suicaの導入を検討する企業に対して,リーダー/ライターやシステム改修などの初期費用の資金を提供する組合組織を設立する。今年の秋ころをメドに,3社が4億円ずつ出資した組合組織を立ち上げる。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション