総務省は10月21日,「携帯電話用周波数の利用拡大に関する検討会」(座長は土居範久中央大学理工学部教授)の第1回会合を開催した。今後約3カ月かけて,携帯電話事業の新規参入や周波数の有効利用方法などについて議論する。

 総務省は,2003年10月に公表した「周波数の再編方針」に基づき,今後新規事業者に割り当てる複数の周波数帯域を検討している。このうち,1.7GHz帯は2006年度から携帯電話サービス用に利用可能にする計画。また,2010~2025MHz帯も,実用化に向けた検討作業が始まっている。

 だが,総務省の割り当て作業の進め方については「割り当て基準が不透明」との反発も出ている。10月13日にはソフトバンクBBが既存の携帯電話事業者が利用する800MHz帯の再編方針案が不服として,行政訴訟を起こす事態にまで発展している。

 こうした状況を考慮し,総務省は大学教授や消費者団体などの有識者による意見交換の場として,この検討会を用意した。新規参入を目指す事業者の在り方などについて議論する予定。「従来は総務省が周波数の割り当て案を策定し,パブリック・コメントを募集していたが,昨今の状況では多様な意見の提出が予想される。是非,この場で様々な意見を出してもらい,免許策定の参考にしたい」(総務省 総合通信基盤局電波部の竹田義行部長)。

 検討会ではまず,1.7GHz帯,2GHz帯の利用を中心に検討する。具体的には,(1)新規事業者のみが新たな周波数を使用すべきか,(2)新規参入事業者が携帯電話サービスを提供する上で満たすべき要件は何か,(3)複数の新規事業者で競合となった場合はどのような基準で選ぶべきか--などである。

 これらの論点は,新規参入を目指すソフトバンクBBやイー・アクセスなどの事業者から,実際に事業計画などをヒアリングしながら議論していく。研究会は,2005年1月ころをめどに意見結果をまとめる方針である。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション