総務省は9月30日,携帯電話事業に新規参入を希望する事業者用の周波数確保に向けた取り組みを明らかにした。総務省は今後新規事業者に割り当てる周波数として,複数の周波数帯域を検討している。これらの周波数帯のうち,1.7GHz帯と2010~2025MHz帯について,参入を希望する事業者など関係者による議論の場を設ける。

 新規事業者用に用意した周波数帯のうち,1.7GHz帯は2006年3月までに帯域幅30MHzを確保する予定である。通信方式は,NTTドコモが採用する「W-CDMA」(wideband-code division multiple access)か,KDDIの「CDMA2000」のいずれかとなる。一方の2010~2025MHz帯は「TD-CDMA」(time division-CDMA)などの方式を想定しており,実用化に向けた検討作業が始まっている。

 総務省は10月にも開催する検討会において,新規事業者の参入に関する免許方針案や,今後新規に確保する700M/900MHz帯の利用方針などについて議論する。

 携帯電話の新規参入を巡っては,ソフトバンクが再編中の800MHz帯の割り当てを要求。ADSLサービス「Yahoo! BB」会員などに電子メールで総務省への意見提出を呼びかけたり,大手新聞紙に意見広告を大々的に掲載した。だが総務省は「800MHz帯の再編は追加割り当てではなく,今後新規事業者に割り当てる周波数を確保するための“引越し”作業」(総合通信基盤局電波部移動通信課)と説明する。このため,「当面は新たに使用できる周波数帯はない」(同)としている。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション