ピンチェンジは,無料公衆電話事業「Mosivo(モシーボ)」を2002年秋から展開中。公衆電話の台数が減っている中で注目を集めており,現在東名阪と札幌に約100台ある設置台数を2004年度までに500台まで増やすという。(聞き手は山崎 洋一=日経コミュニケーション)

--Mosivoはどうやって無料にしているのか。

 CMを見ると一定時間の通話が無料になる公衆電話で,無料通話時間は場所により異なる。ADSL回線でインターネットに接続して,ピンチェンジのサーバーからコンテンツをダウンロードしてきて表示する。電話機能はIP電話ではなく加入電話を使っている。通話料金が安い平成電電を使っている端末が多い。技術的にIP電話に対応させることは可能だが,通話品質がまだ十分ではないと考えている。

--現在何台くらい設置されているか。また今後の設置計画は。

 2002年10月,札幌の地下街に3台試験的に置いてみたのが最初。現在は札幌,東京,名古屋,大阪に約100台設置している。引き合いも多いため,2004年度までには首都圏を中心として全国に500台設置する計画だ。
 設置場所は地下街が主で,病院やホテルにも置いてある。2003年12月からは,公衆電話の機能を除いたMosivo端末をマンションのフロントに設置して,電話で問い合わせに対応するサービスも開始した。今後はスーパーや駅,サウナなどへの設置も狙っていく。

--設置済み端末の注目度は。

 「通常の公衆電話とMosivoの両方が置かれている場所では,Mosivoの方に並ぶ」という文化ができた感じがする。多くの人が携帯電話を持っているが,携帯電話を電話帳として使い発信先を調べ,Mosivoで無料電話をかける人もいる。小遣いのうち携帯電話料金が占める割合が多い高校生などだ。
 Mosivoの本質は情報端末である。単なる端末だと人々は通りすぎてしまうだろう。だが,無料公衆電話機能を持っていることで待ってくれるし,CMも見てくれる。

出典:ピンチェンジ
植木昌昭氏
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