無料インターネット・プロバイダ最大手のライブドア(http://www.livedoor.com)は10月31日、東京地裁へ民事再生手続きの開始を申請した。負債総額は約16億円。創業以来の赤字続きで、2002年7月期の経常損益は17億5600万円の赤字だった。今後は11月29日をメドとして、すべての事業をWebインテグレーターのオン・ザ・エッヂ(http://www.edge.co.jp)に譲渡する。譲渡金額は1億2000万円から2億円のあいだ。オン・ザ・エッヂはライブドアのサービスを継続するが、原則として債権および債務は引き継がない。

 ライブドアは1999年8月に設立された無料プロバイダの草分け。無料プロバイダ各社が事業から撤退するなか健闘し、2002年5月には登録会員数が150万人を突破した。広告収入と、ユーザーが使う電話回線の使用料に応じて入るリベートを主な収入源とし、2002年7月期には前年比約50%増の19億2400万円を売り上げた。

 ところが「単月黒字まであと一歩のところまでいった」(関係者)ものの、依然赤字体質から脱却することができないでいた。ダイヤルアップ接続を主なサービスとするライブドアにとって、ADSLなどブロードバンド接続の急激な普及は逆風だった。有料でNTT地域会社のフレッツADSLに対応するものの、事業として成り立たせるのは難しかった。最後は筆頭株主であるベンチャー・キャピタルのニューブリッジキャピタルが「見放した」(同)。

 最盛期に80人弱いた社員は、リストラを重ねて現在35人。社員には1週間前に「経営に関わる大きな動きがある」ことは知らされていたが、民事再生手続きやオン・ザ・エッヂへの譲渡は今日知らされた。明日からはオン・ザ・エッヂへの引き継ぎ作業に追われる。

 オン・ザ・エッヂは「当社のコンシューマー向けビジネスの基盤を更に強化する目的で、ライブドアからプロバイダ事業など営業のすべてを譲り受けることにした。これによりライブドアのリストラは完了し、営業を譲り受けた初月から単月黒字となる予定」としている。

井上 理=日経コンピュータ