米IBMと米Intelは米国時間6月7日,電子回路設計(EDA:Electronic Design Automation)分野に向けたモバイル・ワークステーションのパイロット版を発表した。EDAのエンジニアは,Linuxベースの同ワークステーションによって,あらゆる場所で設計業務とコラボレーションが行えるという。

 同ワークステーションは,Intel社のモバイル技術「Centrino」,IBM社のノート・パソコン「ThinkPad」,米Cadence Design Systemsのソフトウエアで構成する。Intel社のエンジニアは既に,パイロット版を使用して設計や開発を行っており,2004年下半期には,より広範な分野で導入予定という。

 「エンジニアは,高度な設計業務をモバイル環境で安全に行えるようになる。仕事をする場所によってワークステーションの切り替えが不要になるばかりか,通常の事務処理も場所を選ばずに行える」(IBM社Global Electronics Industry部門担当ジェネラル・マネージャのKevin Reardon氏)

 EDAは高速プロセサと大容量メモリを必要とするため,デスクトップ・ワークステーションで行うのが一般的だった。両社によると,今回のモバイル・ワークステーションの実現に貢献したのは,Intel社が今年5月に発表したノート・パソコン向けプロセサの新版「Pentium M 735」「同745」「同755」と,同プロセサを搭載したIBM社のノート・パソコン「ThinkPad T42p」。なおPentium Mは,Intel社のCentrinoの主要構成部品である。

 ThinkPad T42pは2Mバイトの2次キャッシュを備え,上下左右170度の視野角を提供する「Flexview」ディスプレイを搭載する。また,無線,セキュリティ,パソコン管理においては,設定や保守を簡素化するソリューション「ThinkVantage Technologies」を採用している。

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