また,現在はベータ版なので当然無償だが,正式版も無償かどうかは明らかにされていない。「無償なら使ってもよいが,有償なら,無償のAd-awareやSpybot-S&Dを使う」というユーザーは多いだろう。筆者の予想では,正式版は有償になると思う。というのも,ベースとしたGIANT AntiSpywareはシェアウエアだったからだ。検索サイトで調べると,GIANT AntiSpywareは29.95米ドルで販売されていた。

 とりあえず,現状では「未定」が多くて判断材料が少ない。Microsoftは,本気でWindows AntiSpywareを売る(あるいは広める)つもりなのかどうかについてもまだ明らかではない。

Windows Updateから利用可能

 1月12日に公開されたウイルス駆除ツールMalicious Software Removal Toolは,2003年6月に買収したルーマニアのアンチウイルス・ベンダーGeCAD Softwareの技術を利用している(関連記事)。

 ウイルス駆除ツールについては,AntiSpywareとは異なり目新しくはない。というのも,Microsoftは2004年1月以降,GeCADの技術を用いて,BlasterやMydoomといった特定のウイルスを駆除するツールを随時公開しているからだ(Microsoftのサイトへ)。今回のツールは,今までのツールの機能をまとめて,一つのツールで複数のウイルスを検出できるようにしたもの。また,ツールを毎月更新して,新しいウイルスも検出できるようにするという。

 今回の駆除ツールを利用できるのは,Windows 2000/XP/Server 2003。「Malicious Software Removal Tool」ページから,最新のツールをダウンロードできる。同ツールには,ブラウザ上で実行できるActiveXコントロールのタイプと,ダウンロードして利用するタイプ(Microsoftのサイト)の2種類が用意されている。どちらも機能的には同じだ。

写真2●XPではWindowsUpdateでMalicious Software Removal Toolを利用できる
 加えてWindows XPに限り,Windows Updateからも利用できる(写真2[拡大表示])。日本語版Windows Updateでは「悪意のあるソフトウエアの削除ツール」と表示される。XPの「自動更新機能」を有効にしておけば,新しい駆除ツールが公開されるたびに,自動的にウイルス・チェックをしてくれることになる。

ウイルス対策としては不十分

 さて,以上のように書くと,そこそこ魅力的なツールに思えるが,実際にはそうとも言えない。お気づきかもしれないが,ここまで,筆者はあえて“ウイルス駆除ツール”と書いている。シマンテックやトレンドマイクロ,マカフィーなどが販売している“一般的な”ウイルス対策ソフト(アンチウイルス・ソフト)の代わりにはならないからだ。マイクロソフト自身でも「既存のウイルス対策の保護を補完」するものであると,プレスリリースに書いている。