「AWS Summit Tokyo 2017」の5月31日の基調講演には、三菱東京UFJ銀行、セイコーエプソン、レコチョク、Sansanの担当者が登壇した。

 三菱東京UFJ銀行の村林聡 専務取締役(当時)は「数年前からITでデジタルトランスフォーメーション(デジタル技術を活用した変革)を実現するため、オープンイノベーション、ブロックチェーン、AI(人工知能)などを推進している」と語った。同社の調査によると「7年後には銀行の本部業務の4割がAIに代替される」(同氏)という。

 新しいサービスをいち早く提供するには「AWSのようなサービスが必要。クラウドをてこに既存事業やシステムのコスト削減と、ビジネスのスピードアップを実現したい」と村林専務は話す。

 AWSの活用状況については「10以上のAWSのサービスを使い、既に五つのシステムをAWS上で本番稼働している。開発中や検討中の案件を含めると、現時点で100以上のシステムが移行対象になっており、さらに移行対象領域を拡大していく」(村林専務)とした。

三菱東京UFJ銀行の村林聡 専務取締役(当時、撮影:渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)

エプソンはサーバーレス化を推進

セイコーエプソンの熊倉一徳 IT推進本部 本部長(撮影:渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)

 セイコーエプソンは2013年から、既存のデータセンターをAWSに移行する取り組みを進めている。

 セイコーエプソンの熊倉一徳 IT推進本部 本部長は「当時はクラウドの導入について経営層や社内の理解を得るのに相当苦労した」と打ち明けた。それでも「IT部門には『今後はクラウドが絶対に必要になる』という信念があった。理屈を超えて、クラウドファーストを推進した」と同氏は語る。

 当初は社内の抵抗に苦労したものの、AWSへの移行が進むにつれ「成果が出ると理解が得られるようになった」(熊倉氏)。AWSの導入により「IT関連コストは20%の削減効果が出ている。利用部門に最も喜ばれたのはスピード。従来2~3カ月掛かっていたサーバー環境の構築期間を1週間以内に短縮できた」(同氏)と話す。

 現在は、仮想マシンを使わずにシステム基盤を構築する「サーバーレス化」に取り組んでいる。利用するサービスはイベント駆動型コード実行の「AWS Lambda」や、APIを容易に作成できる「Amazon API Gateway」、機械学習の「Amazon Machine Learning」などだ。

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