Microsoft Azureには2017年1月10日現在、ユーザーにとって仮想マシンやストレージなどリソースの管理画面となる「ポータル」が新旧二つある。加えて、Azureのクラウドサービスの基盤である「デプロイメントモデル」(以下、デプロイモデル)も、新旧の2種類が存在する。

 Azureは今、いわばバージョンアップの過渡期。旧ポータルと旧デプロイモデルを使ってきたユーザーは、遅かれ早かれ、どちらも新バージョンに移行する必要に迫られる。さらに複雑なことに、場合によっては当面の間、ポータルとデプロイモデルそれぞれの新旧バージョンを使い分けなければならない。旧ポータルや旧デプロイモデルでしかできないことがあるからだ。

 問題なのは、新旧のポータル/デプロイモデルの存在と両者の違いが、Azureユーザーの間で十分に認知されておらず、一部で混乱を招いていることである。Azureが急激な進化を遂げているがゆえの問題であり、うまく乗り越えたい。

 そこで本稿では、まず新旧のポータルとデプロイモデルが併存する状況に至った経緯を解説する。そのうえで、新旧ポータルの違い、新旧デプロイモデルの差異、新デプロイモデルへの移行方法を解説する。

新しいポータルとデプロイモデル

 改めて、新旧のポータルとデプロイモデルを説明する。

 Azureの進化の早さは、表1を見ればお分かりになるだろう。Azureの歴史で大きな転換点となったのは2014年4月である。Microsoftの開発者向けイベント「Build」において、Azureの新ポータル(第5世代)である「Azureポータル」が発表された(画面1上)。2015年12月に一般提供(General Availability=GA)になった。それ以前から存在する旧ポータル「クラシックポータル(第4世代)」は廃止にならず、今も引き続き利用可能だ(画面1下)。

表1 Azureにおけるポータルとデプロイモデルの変遷
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画面1 見た目も機能も異なる新旧ポータル
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 新ポータルは旧ポータルと見た目や使い勝手が異なる。機能の差異もあり、使い分けが必要な場面がある。

 新ポータルの発表と同時期に「Azure Resource Manager(ARM)」という新デプロイモデルも導入された。デプロイモデルは、管理API(Application Programming Interface)、PowerShellコマンドレットなどAzureのリソースを作成、設定、管理する仕組み全体を指す。

 旧デプロイモデルは「Azure Service Management(ASM)」と呼ばれる。これも旧ポータル同様に、現在でも引き続き利用可能である。

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