「イミュータブルインフラストラクチャー」というインフラ運用の考え方をご存じだろうか。サーバーにOS、ミドルウエア、アプリケーションといったソフトウエアをデプロイ(配置)して設定し稼働させたら、その後は一切変更を加えないというもの。変更が必要になったら、別のサーバーにデプロイ・設定して切り替える(図1)。

図1 イミュータブルインフラストラクチャーの考え方
[画像のクリックで拡大表示]

 一般的なサーバーのライフサイクルでは、ソフトウエアをデプロイし設定し稼働させたあと、必要に応じて変更する。変更の作業中はシステムを停止させなければならないうえに、構成変更が積み重なるとドキュメントへの反映がおろそかになり切り戻しができなくなる。イミュータブルインフラストラクチャーは、こうした問題を解決するために考案された。

 変更が必要になるたび、新しいサーバーを用意するのは物理環境では難しいが、Azureをはじめとするクラウドでは容易だ。クラウドの場合、使った分だけ払えばいいので、変更時にのみ仮想マシンを増やせる。1台のサーバーを使い続けるのと比べて、余計なコストはほとんど掛からない。

 イミュータブルインフラストラクチャーでは、ソフトウエアをデプロイし設定したら、テンプレートとなるイメージを作って保存しておく。これがドキュメント代わりになる。緊急対応でない限り、ソフトウエアを変更する際には新しい仮想マシンを構成したうえでそのテンプレートを作る。

 こうしたルールがチームに浸透するまでに時間が掛かるかもしれない。しかし実践が難しいわけではない。みなさんの現場でも導入することを強くお勧めする。

 今回は、(1)仮想マシンの作成、(2)オプションの選択、(3)テンプレートイメージの作成、(4)テンプレートイメージからの仮想マシン作成についてそれぞれの方法を解説する。いずれも、Azureで仮想マシンを使ううえで必須の知識である。さらに、イミュータブルインフラストラクチャーを実践するための基本知識にもなる。

 なお作業は全てARM(Azure Resource Manager)とAzureポータル(新ポータル)を使うものとする。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら