前回に解説した「Cloud Vision API」や「Cloud NaturalLanguage API」は、ユーザーがすぐに使える学習済み機械学習モデル(AI)だ。半面、追加学習ができず、自社の用途に合わせることができない。

 そこで登場したのが「Cloud AutoML」である。基本的には、Googleの各種学習済みモデルを追加学習できるようにしたサービスだ。学習済みモデルがベースになるので、カスタムモデルを一から作るより学習データがケタ違いに少なくて済む。

 2019年1月時点で、画像認識の「Cloud AutoML Vision」、文章分類の「Cloud AutoML Natural Language」、機械翻訳の「Cloud AutoML Translation」がベータ版として提供されている(図1)。

図1 GCPの機械学習サービス
今回は「Cloud AutoML Vision」を取り上げる。
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 今回は、これらのうちAutoML Visionを取り上げる。

 AutoML Visionは、画像に写っているものを識別し、該当するラベルを返す。「雲」に関する画像認識を例に取ると、「積雲(cumulus)」「積乱雲(cumulonimbus)」「層雲(stratus)」などが写った画像を追加学習させると、それらの雲を識別し、該当するラベルを返すようになる。このように、「雲」に特化した独自の画像認識モデルを容易に作ることできる。

 画像認識モデルをカスタマイズできるようにすることで、用途は大きく広がる。商品画像を追加学習させることで、在庫管理、棚割管理、不良品検知などに使える。SNS(Social Networking Service)に投稿された画像から自社商品が写っているものを検出する、といった用途にも応用できる。

 AutoMLの追加学習から予測(推論)までの手順について説明しよう(図2)。これは、AutoML Visionだけでなく、Cloud AutoMLに共通するものだ。

図2 Cloud AutoMLを使ったモデル開発の流れ
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 手順は大きく四つある。(1)学習データの登録、(2)追加学習の実行、(3)モデルの評価、(4)予測(推論)の実行だ。 AutoML Visionでの流れを、一つずつ見ていこう。

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