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 クラウド移行の目的を明確化し、実際にクラウド移行の戦略策定や分析を進める体制作りが終わった。今回からいよいよ実際に戦略・分析フェーズに入っていく。

 戦略・分析フェーズでは、現状のインフラやシステムの状況を把握するとともに、クラウドに要求される事項などを明確化したり移行の候補システムや移行の順序の考え方などを明らかにしたりしていく。

 戦略・分析フェーズで行うタスクは、「システム情報の収集と整理」「インフラ情報の収集と整理」「クラウドで達成する要件の整理」「クラウドベンダーの評価と選定」「移行対象の整理」「移行コストの整理」「移行順序の決定」の七つだ(図1)。順に見ていこう。

図1 戦略・分析フェーズのタスク(中項目レベル)
前号の図1を再掲した
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木山「社内での体制作りも終わりました。これから戦略・分析フェーズに入ると思うのですが、どんなことをするのでしょうか」

一条「従来のシステム開発で言う要件定義や概要設計のようなことをすると考えてください。要件定義や概要設計なしにいきなり開発に入ることはありませんよね。クラウド移行でも、既存のシステムを分析して対象システムを選定したり、要求されるサービスレベルを定義したりします」

木山「なるほど。クラウド自体は簡単に使えるけれど、どのシステムをクラウドで動かすのかを検討して、それをどんな形で実現するのかを考えるのですね。仮に戦略・分析フェーズを飛ばして、いきなり移行を始めるとどうなるんでしょうか?」

一条「深刻な問題が起こります。移行するメリットが乏しいシステムを選んでムダが発生したり、移行したことでシステムに求められる要件を満たせなくなったり、システム同士の一貫性が損なわれたりする、といった具合です」

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