「どんな属性の来店客が何人いるのか、どの商品に興味を持っているのかなど、EC(電子商取引)サイトのような情報を実店舗で把握できる」――。パナソニックのビジネスイノベーション本部で、ビジョンセンシングPFプロジェクトCEOを務める宮崎秋弘氏は同社の新事業の一つである「Vieureka(ビューレカ)」の利点をこう語る。

 Vieurekaはカメラと手のひらサイズのエッジコンピューターによる画像認識AIを組み合わせたIoT(Internet of Things)基盤だ。店舗の入り口などに設置したカメラで来店者を撮影し、エッジコンピューターで性別や年代、笑顔か否かなどのメタデータを取り出してAWSに送る(図1)。

図1 来店客などの顔を画像認識AI搭載カメラ機器で分析
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 SaaSであるVieurekaは福岡県や佐賀県で数百台のWebカメラを設置したスーパーを展開するトライアルカンパニーや、北海道でドラッグストアを展開するサツドラホールディングス(HD)が一部導入済みだ。

 パナソニックのビジネスイノベーション本部はAIやIoT、ビッグデータなどを部門横断で活用し、新事業の推進に取り組んでいる。Vieurekaを含めて現在取り組んでいる3分野の事業の合計で、2025年に売上高500億円を目指す。

AIとアプリの後付け対応

 画像認識AIとカメラを組み合わせて来店客の属性を把握する事例はほかにもあるが、Vieurekaの特徴は画像認識の機械学習モデルや、収集データを活用した各種アプリケーションをクラウド経由で変更できる点だ。

 API(Application Programming Interface)やSDK(ソフトウエア開発キット)を公開・提供しており、サードパーティーが独自の学習モデルや用途別のアプリを実装できる。カラーバーコードを認識する学習モデルを開発し、食品工場で従業員の判別に役立てるといった例がある。

 アプリについても男女別や年齢ごとの人数推移、最大滞在時間を可視化するダッシュボードや、オペレーションの改善提案をするものを後から提供可能だ。

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