ソニー生命保険はAzureを使い、顧客からの電話対応などでオペレーターが利用するカスタマーセンターシステムを刷新した。2018年5月から新システムでの顧客対応を始めている。

 ソニー生命の理事 兼 IT戦略本部 副本部長の髙谷哲朗氏はカスタマーセンターシステムの重要性をこう説明する。「顧客からの問い合わせや住所変更などの要望を直接受ける重要な業務を担う」。

 カスタマーセンターシステム刷新の狙いは業務効率化にある。従来、業務に必要なデータベースはオンプレミス(自社所有)環境の複数システムに分散していた。「顧客ごとの過去の対応履歴を調べるのに手間がかかっていた」と髙谷氏は打ち明ける。

データベースをDb2に統合

 刷新に際し、ばらばらだったデータベースをオンプレミス環境のメインフレームで稼働する米IBMのリレーショナルデータベース「Db2」に統合した。オンプレミス環境のDb2と連携し、各種処理を担うWebアプリケーションサーバーをAzure上に用意するハイブリッドクラウド構成を選んだ(図1)。髙谷氏は「各処理がクラウド上で動くためリソースを追加しやすい。今後、顧客向けのサービスを増やす場合も柔軟に対応できる」と期待を寄せる。

図1 Azure使いカスタマーセンターシステムを刷新
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 カスタマーセンターシステム刷新のきっかけは、2015年上期に検討開始したITインフラの構造改革だ(図2)。「オープン系のハードウエアで構築したWebシステムを、全てクラウドに移す方針を決めた」(ソニー生命 IT戦略本部 副本部長 兼 基盤システム統括部 統括部長の後藤聖央氏)。移行対象の第1弾として選んだのがカスタマーセンターシステムだ。

図2 Azure活用の主な経緯
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 ITインフラのクラウド化推進に踏み切ったのは、インフラコストの削減や構築期間短縮のため。自前でハードウエアを購入して運用すると、コストやインフラ構築までの期間がかかる。「昨今の技術が進化する速さや、保険の中核ではない保守運用の負荷軽減を考慮し、ハードウエアを自前で持たない方針にした」と後藤氏は話す。

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