第一生命保険は2017年3月、健康増進サービスのシステム基盤としてAzureを採用したと公表。第一弾として健康増進アプリの「健康第一」を提供開始した。2018年2月初旬時点で、アプリの会員登録数は70万を超える。

 健康増進サービスは、保険ビジネス(Insurance)とテクノロジー(Technology)の両面から、生命保険事業独自のイノベーションを創出する「InsTech(インステック)」という同社の取り組みの一翼を担う。

 健康第一の主軸となる機能は二つ。一つはスマートフォンのカメラで自分の顔写真を撮影すると、BMI(Body Mass Index=体格指数)の変化や飲酒・喫煙習慣、年齢の経過を基に、AI(人工知能)が将来の自分の姿を予測して表示する「FaceAI」だ(図1)。

図1 健康増進を目的としたスマホアプリをAzure上で開発
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 スマートフォンから歩数データを取得する「歩数計測」もある。性別や年代別の目標歩数を表示。歩数の実績に応じて貯めたスタンプにより、コンビニエンスストアで使えるクーポンが当たる抽選に参加できる。

 健康第一の開発プロジェクトが立ち上がったのは、「InsTechイノベーションチーム」を設置した2015年12月のこと(図2)。

図2 Azure利用の主な経緯
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 第一生命保険の由水孝治次長(生涯設計教育部 マーケティング開発課 営業企画部 InsTech推進室兼務)は、アプリ開発の狙いをこう語る。「保険商品に加え、健康増進を支援するサービスを提供することで、確かな安心や充実した健康サポートといった当社が提供する価値をより強化できると考えた」。

 顧客の健康増進は「健康寿命の延伸や、医療費の抑制といった社会的要請にも応えられる」(同氏)といった効果もある。結果的に、契約者が健康を損ねた場合の給付金の支払い抑制にもつながる。

 プロジェクト立ち上げに際して由水次長らが重視したのは、様々な企業と協業して、顧客が求めるサービスを迅速に提供できるようにすることだった。

 ユーザーの利用規模や要望に合わせて、システムや機能を柔軟に変更したいという考えもあった。「当初からアジャイル型の開発手法を採用し、利用状況を見ながらシステムの拡張や機能の追加をする計画だった」と由水次長は話す。

 協業による迅速なサービス提供や、システムや機能の柔軟な変更に対応するため、「インフラはパブリッククラウドが適切」と由水次長は考えた。

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