アパレルの製造小売大手ファーストリテイリングは2014年から、「G1」と呼ぶ基幹システムをAWS上に順次移行している。人事、会計、在庫管理、店舗向けアプリ(POSは含まない)、SCM(Supply Chain Management)などのアプリケーションから成る、同社の中核業務を支えるシステムだ(図1)。本社をはじめ、店舗、倉庫、工場のスタッフ総勢10万人以上が利用する。

図1 基幹システムをAWS上に順次移行
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 G1は、パッケージソフトと独自開発アプリケーションの集合体だ。人事や会計ではパッケージを活用。在庫管理はパッケージをベースにカスタマイズを多く加えたものだ。

 従来、基幹システムは外部のデータセンターに構築した、オンプレミス(自社所有)環境で稼働させてきた。2015年からシステムごとに順次、データセンターの契約が満了になるため、2014年に新IT基盤の検討を開始。コスト削減が見込めること、事業拡大に応じてリソースを柔軟に拡張しやすいことなどからAWSを採用した。AWSはキャンペーンサイトなどで先行利用しており、ノウハウがあったことも一因だった。

 AWSへの移行で重視したのは、迅速さだ。契約期間満了に間に合わせるためで、いったん既存システムをそのままAWS上に移行し、あとで「マイクロサービス」などクラウドに適したアーキテクチャーに作り直すという。2016年6月時点で、G1の過半をAWSに移行し終えた。

 アーキテクチャーを変更しない移行とはいえ、基幹システムゆえの障壁に直面している(図2)。

図2 AWS移行の経緯と主な障壁
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