仕事と育児の両立で、最近悩むことはありますか。

 以前は、娘と寄り添う時間をもう少し増やしたほうがいいのではないか、と悩むことがありました。娘が思春期を迎えたらどうなるのだろうとか。私の場合、娘との密な時間を過ごすことが、仕事をしている分少ないわけです。それをどうやってカバーすればいいのだろうかと、引け目に感じてしまうこともありました。

 そんなときに、ある働く女性の言葉に救われました。「お父さんは子育てしている時間が少なくても、子供に対して悪いことをしているとは思いません。ところが、仕事をしているお母さんは、子供とずっと一緒にいてあげることができないと、子供に申し訳ないという気持ちを抱くものです。でも、お母さんが引け目を感じる必要など全くありません」。この言葉を聞いて、ほっとしました。

 その女性が昇進したとき、「お母さん、おめでとう」とお子さんに言われたとのことでした。「今までやってきた子育ては間違っていなかった」と思われたそうで、そのお話に感動しました。

 娘は、私がリビングでパソコンを広げているせいか、「パソコンを打つ人になりたい」と言っています(笑)。娘の将来を楽しみに仕事を続けていきたいですね。

写真●竹田氏の「元気の源」である愛娘の横顔
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 実は、子供が生まれる時期、出産のためにやりたかった仕事を諦めたこともありました。でもその分、得たものが沢山あります。

 私にとって子供がいることで、人生の深みが増していると思っています。周囲に働くお母さんが多く、仕事の内容に関係なく、交友関係が広がり、楽しいものです。そうしたつながりから、様々な働き方や子育ての方法を知ることができて、学びもありますし。

 こうした交友関係が、自分の仕事の何かに直結しているか、役に立っているかなどは正直、分かりません。それでも今は大変充実しています。

ふらっと立ち寄れる事務所がお気に入り

日本IBMの働き方を支援する制度や仕組みで便利なものは何ですか。

 テレワークはもちろんですが、制度は充実している会社だと思います。細かな話では、子供が小さい頃は何カ月かに一回、予防接種を受けに行かなければいけません。当社では、子供の予防接種を受けに行く時に特別休暇を取得できます。

 私はまだ利用したことがないのですが、オフィス内にフィットネスクラブがあります。こちらも良い施設だと思います。

 私がよく使っているお気に入りは、「ドロップイン・オフィス」と呼ぶ施設です。東京駅や新橋駅、品川駅などに、IBM社員が利用できる事務所があります。IBMのネットワークが導入されていて、顧客訪問の後にふらっと立ち寄り、そこで会議をしたり、モバイルワークしたりしています。

 私はドロップイン・オフィスを当たり前のように使っていますが、以前中途入社した方と話をしていたとき、これは良い仕組みだと評価していました。恵まれている環境が整っているのだなあと思いました。

今後の目標や夢を教えてください。

 2017年から、女性技術者の育成を目的とした全社横断的な女性技術者のコミュニティ「COSMOS」のコアメンバーとして参加することになりました。女性社員がより活躍しやすくなるように、社内外に情報を発信していきたいと思っています。

 イノベーションは、モノカルチャーからは生まれません。COSMOSは、「変化のために大胆であれ」という方針で活動を進めています。私自身も変化を恐れずに、新しいテクノロジー分野に果敢にも挑戦していきます。

 今までは女性だからということをあまり意識したことがありませんでしたが、COSMOSのようなコミュニティの活動に携わり、やらなければならないことがあるなあと感じています。「竹田さんみたいな仕事がしたい」。こんな風に、後輩の方々にとって一つのロールモデルになれるような仕事をしていけたらうれしいですね。COSMOSの活動を通じて、女性や日本全体が元気になることに少しでも貢献できたらと思いますし、今後のCOSMOSの活動が楽しみです。

 これ以外では、AIとロボットで社会に貢献できるようなところで仕事ができていたらいいですね。高齢化社会になるにつれて、働き手が少なくなって日本が衰退するのではないかと言われていますが、それをテクノロジーで解決していくことに関心があります。

趣味は。

 今は、サイクリングです。新しい自転車が欲しいなと思っています。ちょうど主人の誕生日にプレゼントして、娘も自転車が好きでして。週末は、皇居までサイクリングしています。

 料理も大好きです。でも普段はなかなかゆっくりと料理する時間がないので、ひな祭りなどイベントでは頑張ってやります。「日本の伝統行事は大切にしないと、日本の文化が失われてしまう」と子供の保護者会で聞いてから、伝統行事を自宅でもきちんとやるようにしています。

出典:ITpro 2017年6月5日公開
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