談合の疑いを避けるため、受発注者間の付き合いは最低限。技術提案を競う同業者とも距離を置く――。昨今の建設業界は「横のつながり」を感じにくい。だが、あえて社外に飛び出し、業界の活性化に取り組む若手技術者たちがいる。

写真1■ 建設コンサルタンツ協会の「業界展望を考える若手技術者の会」のメンバー。各社の20~30歳代の若手約30人から成る(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 東京都中央区、隅田川の向こうに築地市場を望む見晴らしのいい会議室。全国の建設コンサルタント会社から集まったおよそ20人の若手が熱い議論を交わす。彼らは建設コンサルタンツ協会の下部組織「業界展望を考える若手技術者の会」(以下、若手の会)の定例会に集まったメンバーだ(写真1)。

 会の名前の通り、彼らの使命は建設コンサルタント業界の理想の将来像を考え、実現に向けて行動すること。今回の定例会の議題は、学生向けに業界をPRするウェブサイトの構成だ。「文字で語らず絵や図を中心にしたい」、「どんな学生をターゲットにできるのか」、「この機能を盛り込むなら予算は」。課題を見つけては話し合い、次に着手すべき内容をテンポ良く整理していく。

建設コンサルタンツ協会 業界展望を考える若手技術者の会 代表 伊藤 昌明氏(オリエンタルコンサルタンツ統括本部人事企画室副室長)(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 「若手技術者たちがやりたいことの案を出し、形にしていく場を作りたかった」。こう話す代表の伊藤昌明氏は、オリエンタルコンサルタンツの統括本部人事企画室で副室長を務める。年齢は41歳。「会の発足当時は30歳代で、まだ若手を自称できた」と言って快活に笑う。