仕事が減って当たり前――。こんな厳しい時代でも、相変わらず引っ張りだこの建築専門家がいる。共通するのは、「これだけは誰にも負けない」という強みを持っていることだ。一見平凡だが、彼らの仕事ぶりはすさまじい。発注者の声に応えることを何よりも優先する。日経アーキテクチュア1月10日号では、そんな「現代の腕利きたち」の仕事ぶりを、発注者の声も交えてリポートしている。その一部を紹介する。

 地元石川県だけで約140件の住宅や店舗を設計――。金沢市で設計事務所トイットデザインを主宰する戸井建一郎の実績だ。決して派手さはないし、じょう舌でもない。しかし彼に依頼した人は誰もが熱烈なファンになる。なぜか。

トイットデザインの戸井建一郎代表。1996年の事務所設立以来、石川県内だけで約140件の設計を手掛ける。そのうち戸井が事務所を構えた小松市、野々市市、金沢市の3都市にある物件が、114件を占める(写真:日経アーキテクチュア)
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設立後15年で約160件を設計。住宅が5割を占める。新築・増築が6割(資料:トイットデザインの資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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