高コストのAI分析のハードルを低く提供する稀有なスタートアップ

 AIビジネスが注目されている今、市場の活性とともに様々なAIスタートアップが活動している。一方、その多くはコンサル業で、AIを実装するためのプラットフォームを提供するスタートアップはまだ少ない。システム構築を依頼しても、データ解析からモデルの評価、実装、継続開発とコストがかさんでしまい、企業がAIビジネスを始めるハードルは高いのが現状だ。

 その中で、稀有なAIスタートアップが2017年5月に誕生している。25人いる社員のうち、20人がデータサイエンティストというGAUSSだ。名だたる企業が名を連ねる日本ディープラーニング協会の正会員でもある同社は、多種多様な業界の顧客企業に向けて新規事業の創出や業務の効率化を支援している。例えば、人気ブランド「ANAP」を展開するアパレルメーカーのANAPと共同で、画像および自然言語をAIで解析して類似の商品画像から自動的に最適なタグを抽出・付与するシステムを開発。このシステムは通販サイトの「ANAPオンラインショップ」で活用中だ。

 GAUSSはさらに、これまで開発に活用してきた3つのAIエンジン(画像認識エンジン、予測エンジン、自然言語処理エンジン)を顧客でも利用できる環境を提供するという。AI開発を支援するプラットフォーム「GAUSS Foundation Platform(GFP)」を、2018年10月からクラウドサービスとしてリリースするのだ。先に紹介した「ANAP」もこれまでAWSベースで構築されたGFPをクローズドβ版としてトライアル利用してきたが、この新しく生まれかわったGFPの第一ユーザーとして採用も決定した。

 同社では、GFPの公開に当たって、AWSベースのシステム基盤を見直している。高可用性やデータ永続化、コンテナ管理、スケーリング、モニタリング、イメージ管理、障害対応など、数々の課題が浮き彫りになったからだ。特に大きな課題は、仮想化基盤のオーケストレーションだった。GFPの主要機能はDockerコンテナでマイクロサービス化されているのだが、オートスケーリングや自動障害復旧、継続的なデプロイといった運用に手間がかかっていた。さらに、クラウド上で利用しているGPUの利用料金も大きな負担となっていた。そこで、より高度なパフォーマンスのAI開発環境と堅牢なサービスを求めて、システム基盤の移行を決断する。

図1●ANAPと共同開発した「ATS(Auto Tagging System)」
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画像認識エンジンを活用して画像および自然言語を解析し、類似の商品画像から自動的に最適なタグを抽出する

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