スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器を業務で活用することは、今や常識と言っても過言ではない。すでに、半数を超える企業でモバイル機器は活用されており、業務改革や働き方改革に役立てられ、コミュニケーション改善や業務効率向上などの恩恵を得ている。

これからモバイル活用を推進していこうと考えている企業や、社用の携帯電話をスマートフォンに変えようと考えている企業にとっては、導入コストとセキュリティが気になるところだ。国内企業でのモバイル導入は、iPhoneやiPadが多いが、やはりAndroidに比べて端末価格が高くなることがネックとなる。導入台数が多ければ多いほど、コストに大きな差が出てしまうことも悩みどころとなっている。一方で、Androidはセキュリティに不安があるという声があることも事実だ。

低コストでセキュアにAndroid端末を管理することは、できないものなのだろうか。そのカギは、「Android Enterprise」にある。

Android Enterpriseで実現する企業のAndroid活用

 OSからハードウェアまでのすべてをアップルが提供しているiPhoneやiPadに比べ、Android端末は、各メーカーが開発した端末にグーグルが開発しているOSを搭載している。そのため、Android端末には、機種によって利用できる機能が異なる機種依存があった。Android端末に対応したMDM(Mobile Device Management)は多いが、管理には限界があり、企業で利用するならiOSということが言われてきた。

 そのような状況の中で、グーグルは企業でのAndroidの活用を促進するために「Android for Work」というプログラムを進め、2016年には「Android Enterprise」と名前を変えて強固なセキュリティと業務に役立つツールを提供している。「Android Enterpriseは、グーグルが提供する純正のMDMの仕組みです。これを利用することで、これまでバラツキがあった機種ごとの管理や機能差分をなくし、効率的に高度な管理ができるようになっています。弊社もグーグルのEMMパートナーとなっており、Android Enterpriseに対応したMDM製品を利用することによって、Android 6.0以降のすべての機種に対して、機種に依存しない統一したセキュリティポリシーで管理することが可能となります」と株式会社アイキューブドシステムズ 執行役員 営業本部長の林正寿氏は話す。

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Android Enterpriseに対応していないMDMではこれらの設定が行えない
株式会社アイキューブドシステムズ
執行役員 営業本部長
林 正寿 氏

 アイキューブドシステムズは、MDM市場で7年連続シェアNo.1となる「CLOMO MDM」を提供しているが、他社に先駆けて2016年8月からAndroid Enterpriseに対応している。「CLOMO MDMは、iOS、Android、Windows、Macなどの複数のOSに対応したMDMとして高い評価を得ています。Android Enterpriseにいち早く対応したのは、これによって企業のモバイル活用が促進され、市場が広がっていくと考えたからです。2015年のAndroid for Workの頃から注目し、日本でもこの仕組みを推進してほしいと我々のほうからグーグルに掛け合ってきました。CLOMO MDMでは、従来からAndroid 向け MDMも提供していましたが、Android EnterpriseによってAndroid端末が企業で利用しやすくなり、より低コストでセキュアに活用できるようになります」と林氏は説明する。

 実際に、数十店舗のフィットネスジムを運営する企業では、申込書などの大量な紙の書類を削減し、顧客の負担を減らすためにタブレットの導入を決意し、迅速かつ低コストで100台のAndroidタブレットを導入するためにAndroid Enterpriseに対応したCLOMO MDMを採用。アプリ制限やWi-Fi接続制限、パスワード管理の軽減、それに伴う端末、個人情報の紛失防止などの効果が生まれ、セキュアかつ統合的にAndroidタブレットを管理しているという。

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Android Enterpriseのメリット

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