ユーザーをとらえて離さない「便利さ」が落とし穴に

 ビジネスコミュニケーションの現場で普及しつつある「チャット」。シンプルな操作で気軽に連絡できる点や、ビジネスメールでは欠かせない「お疲れさまです」「お世話になっています」といった枕ことばを省略できるといった利便性が、特に若手世代を中心に支持されている。

 この流れは、社内コミュニケーションではもちろんのこと、顧客や取引先とのコミュニケーションにおいても同じく起こっている。例えば、営業現場における顧客とのやりとりでは、アポイントを「LINE」を介して行うケースも増えている。フランクな会話がしやすいほか、電話やメールではうまくかわされてしまう顧客も、既読/未読が分かるチャットツールなら、“逃さずに済む”。実際、そんな点に魅力を感じる営業担当者は少なくないだろう。同様の理由から、SNSのFacebookも徐々にビジネスシーンに広がりつつある。

 ただ一方で、情報システム担当者にとってこの状況は悩みのタネだ。LINEやFacebookは、もともとコンシューマー向けのサービス。ビジネス活用においては、情報セキュリティやユーザーごとの権限などを確実に管理する必要があるが、そうした機能はあまり重視されていないからだ。

 社員個々人のスマートフォンに入っているLINE/Facebookアプリでビジネスコミュニケーションを行う、いわば「シャドーIT」を放置すれば、機密情報の漏えいや、悪意を持った社員の不正行為といった企業の存続にかかわるリスクを生みかねない。とはいえ、圧倒的な便利さでユーザーに愛されるコミュニケーション手段を、会社の事情で排除することは簡単ではない。

 このジレンマを解決する、最もスムーズな方法とはどんなものか。次ページ以降で、その具体的な方法を考えてみよう。

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