活用を成功に導くカギは「現場」にある

 スマートフォンの音声操作アプリやスマートスピーカー、自動運転車や画像認識技術を使った顔認証の仕組みなど、現在の世の中では「AI」を使った様々なサービスが注目を集めている。

 一方、ビジネスの世界に目をやると、導入・活用に踏み出せていない企業は多い。AIがバズワードとなり、トップから「AIを導入しろ」という指示が出たものの、「技術の詳細がよく分からない」「膨大なコストがかかりそう」「そもそも何のために使えば良いのか」――。はっきりした効果が見通せない不安感から、二の足を踏んでいる情報システム部門は少なくないはずだ。

 だが、少し先の未来を見据えれば、AI活用は今すぐにでも着手すべきミッションの1つになっているといえる。

 例えば、ビジネスの前提条件となった「データ活用」。この領域でも、IoTのセンサーで収集した膨大なデータを機械学習で解析し、工場設備の予防保全に役立てたり、顧客の行動や購買データを分析して商品開発やマーケティング活動に役立てたりすることが可能になっている。

 こうしたデータ解析は、ITツールやデータサイエンティストの力を借りれば、AIを使わなくても実行できる。しかし、問題はそのためにかかる工数と時間が膨大なため、高まるビジネススピードに追従することが難しいという点にある。AIが行えることは積極的に任せ、人はより高次な意思決定や複雑な業務に専念する――。こうしたドラスティックな発想/体制の転換を今図っておかなければ、これからの時代に市場競争力を維持することは難しいだろう。

 またAIは、ほかのITソリューションと違い、得られるビジネスメリットは使い方によっても全く異なる。そのため導入に当たっては、まず現場の課題をしっかり把握した上で、適した手法を考えることが不可欠だ。つまり、情報システム部門主導ではなく、「現場主導」による導入が、AI活用の成功への近道となる。

 そこで今回は、実際にそうしたプロセスでAI活用を成功させた企業の事例を5社紹介する。成功企業だけが知る、“秘策”を探りたい。

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