その在宅ワーカー活用形態にリスクはないか?

 国が掲げる働き方改革の旗印のもと、様々な働き方が試行され、実際の運用フェーズに入るケースも多くなっている。自宅やサテライトオフィスなどにいながら仕事をする在宅ワーカーも、そうした多様な働き方の1つだ。

 在宅ワーカーにも、大きく2種類がある。ある企業の社員が出産や子育て、介護など出社が難しい状況で在宅勤務するケースが1つ。もう1つが、社外の優秀なリソースを活用して業務の一部を委託する形で、専業の在宅ワーカーと契約するケースである。

 企業が後者の専業の在宅ワーカーと契約するケースでは、クリエイティブ関連の人材を活用することが多い。職種はDTPデザイナーや、Web関連のデザイナー、コーダー、アプリ開発などから、翻訳業、プログラマー、システムエンジニアなどまで多岐にわたる。社内でコストをかけて人材を確保するリスクを抱えるのではなく、必要に応じて高いスキルのヒューマンリソースを活用する在宅ワーカーの活用は、1つの合理的な「働き方」の提案になる。

 しかしそこには1つのリスクがある。従来の働き方であれば、「オフィスに出社している」「企業に属している」ということで、多くの企業は情報セキュリティに対する守りを固めることができる。社内のパソコンやネットワークのセキュリティ対策を高め、不用意な第三者への情報の流出を防ぐことを可能にした上で、従業員に対しては企業に属する(その会社であれ、派遣会社であれ)という立場の確保とバーターに様々な規則を守らせやすい。

 一方で、専業の在宅ワーカーはSOHOや個人事業主の立場で業務を請け負うケースが多い。在宅ワーカーは自宅やモバイルのパソコンを使いインターネットを使って業務を行う。そのときのパソコンやネットワークのセキュリティはどうなっているだろうか。

 随時の契約によって請け負っている仕事に対して、セキュリティ意識を含むロイヤリティは高く持ってもらえるだろうか。在宅ワーカーを活用する企業には、社員として人材を抱え込むことのリスクを取らない代わりに、情報セキュリティリスクが重くのしかかるのだ。

 ここで、在宅ワーカーを活用することに潜む情報セキュリティのリスクをもう一度考えてみたい。

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