意外と進んでいない海外現地法人のIFRS16対応

 2019年1月以降開始する事業年度から強制適用となる、IFRS(国際財務報告基準)の最新基準であるIFRS16。海外現地法人を持つ日本企業にとっては、会計システムを見直す大きな契機になるといえるだろう。企業会計基準委員会が2006年に公表した「実務対応報告第18号」では、連結決算手続きにおける在外子会社の会計処理の統一を求めており、日本本社でIFRS16が適用された場合には、海外現地法人もこれに倣う必要が生じるからだ。

 しかしこの問題への危機感が薄い企業も少なくない。その背景には「すでに海外ではIFRS適用が済んでいるはず」という思い込みがあるようだ。しかし実際には、IFRSを完全適用している国はわずかである。国によっては対応が求められるのは上場企業に限られるが、日本企業の海外現地法人の多くは未上場で、適用外となるため未対応のケースが目立つのだ。しかし海外現地法人における実情把握ができておらず、このことに気づいていない担当者は少なくない。

 そもそも多くの日系企業の海外現地法人では、IFRS16で重要テーマの1つとなっている固定資産管理/リース管理業務が、いまだにExcelで行われていることが多い。IFRS16への適用によって業務内容が複雑化するため、このままでは対応が難しい。海外では経理スタッフの人材不足が顕在化しやすいため、より深刻な事態になる危険性もある。

 このような状況を避けるには、まずは日本本社主導で早期に現状調査を行い、今後の対応方針を決めなければならない。またこの機会に、グローバル共通基盤となるシステムの確立も視野に入れておくべきだ。しかしそうした取り組みを進めていくと、想定外の課題が存在することがわかってくる。

 それでは具体的にどのような課題があり、それをいかにして解決すべきなのだろうか。

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