サーバーやストレージはすぐに立ち上げられるのに、ネットワークの準備には数カ月もかかる――。多くの企業で聞かれる悩みだ。ビジネスに求められるスピードが速まるなかで、ネットワークが足かせになっている。今、こうした課題を解決する技術としてSDN(Software Defined Networking)が注目されている。IBMはその導入に先立ち、「SDNコンサルティングサービス」を提供。企業の競争力を高める次世代ネットワークづくりを支援している。

ネットワークが足かせとなり、新規サービスの投入が遅れる

森本 祥子 氏
日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバルテクノロジーサービス
サービスライン・デリバリー
エグゼクティブITスペシャリスト
森本 祥子 氏

 加速する“環境の変化”への対応は、経営にとって大きな課題だ。この課題に向き合ううえで大きなカギを握るのがITである。事業部門などからの要求に対してITが機敏に動けるかどうかは競争力を左右するテーマだ。

 たとえば、顧客に対して新しいサービスを提供する、遅くてもモバイル環境での業務環境を拡充する。そのためには、アプリケーションの開発とともにIT基盤の準備が必要になる。しかし、そのIT基盤が足かせとなり、ビジネスニーズへの対応が遅れる場合がある。最近は「ネットワーク」がボトルネックになってしまうケースが多いようだ。日本IBMの森本祥子氏は次のように説明する。

「仮想化技術の普及により、サーバーやストレージなどは数時間、あるいは1日程度の時間があれば立ち上げられるようになりました。これに対して、ネットワークは2~3カ月かかることもあります。これほどの時間がかかってしまう大きな理由は、ネットワークがまだ物理配線に頼っていること、さらにさまざまなプロトコルや冗長化のしくみを組み合わせて構成されるネットワークの複雑化にあります。新しいシステムを実装する際に、ファイアウォールや負荷分散装置などネットワーク機器の配置などを換えなければならないケースが多い。そのたびにネットワークを設計し、変更、テストし直す必要があるのです」

 仮想化技術の進展により、ハードウェアを統合して大きなリソースプールをつくり、ソフトウェアによる制御によって仮想化されたサーバーやストレージをすぐにスタンバイできるようになった。仮想化のレベルが上がり、クラウドサービスも多く採用されるようになったことでITの速度も規模も段違いに上がってきた。ITへの要件追加、変更のスピードが上がっていくなか固定的なVLAN構成ではその変更に対応できず、ネットワークには大きな変更が必要になる。この変更には検討も構築も時間がかかるため、ネットワークの変更が追いつかず、新規サービスの投入が遅れてしまうという現状に対して不満を募らせている経営者や事業部門の責任者は多いのではないだろうか。

 近年、こうした課題を解決する技術が普及し始めた。それがネットワーク仮想化である。この技術を活用することで、ネットワークを迅速かつ柔軟に変更したり、追加・削除したりすることができる。先進企業はネットワーク仮想化を導入し、競争力を向上させようとしている。

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先進企業はネットワーク仮想化を導入し、競争力を高めている

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