MaerskとIBM、TradeLensブロックチェーン国際貿易ソリューションを発表

1月に発表された物流業界全体にわたるコラボレーションは、

90を超える組織が国際貿易ソリューションに参加したことによって前進

プラットフォーム上で1億5,400万件以上のイベントが収集され、

1日あたり100万件ずつ増加

 

[デンマーク、コペンハーゲンおよび米国ニューヨーク州アーモンク-2018年8月9日(現地時間)発]

 1月の発表の続報として、本日、A.P.Moller-Maersk(MAERSKb.CO)とIBM(NYSE:IBM)は、世界のグローバル・サプライ・チェーンにブロックチェーンを応用するために2社で共同開発したTradeLensの作成を発表しました。TradeLensは、MaerskとIBMの提携契約の成果であり、より効率的かつ安全な国際貿易を促進し、情報共有および透明性を確保するためにさまざまな関係者を集め、物流業界全体の革新を促進するために開発されたブロックチェーン対応のソリューションです。

 TradeLensの早期採用者向けプログラムの一環として、IBMとMaerskは、94の組織がオープン・スタンダードの技術で構築されたTradeLensプラットフォームに積極的に参加、もしくは、参加の同意を公表済みであることを発表しました。現在、TradeLensのエコシステムには以下が含まれます。

 ・世界の20を超えるターミナル・オペレーター。たとえば、PSA Singapore、International Container Terminal Services Inc.、Patrick Terminals、Modern Terminals(香港)、ハリファックス港、ロッテルダム港、ビルバオ港、PortConnect、PortBaseなどがあります。また、フィラデルフィア港のターミナル・オペレーターであるHolt Logisticsは、グローバルなAPM Terminalsのネットワークに参加して、ソリューションを試験的に導入しています。これは、TradeLensに参加している、または参加に前向きな世界の約234の港湾が含まれます。

 ・Pacific International Linesのような船会社が、世界大手コンテナ輸送業者のMaersk LineおよびHamburg Sud(◇1)がすでに参加している本ソリューションに加わりました。

 ・オランダ、サウジアラビア、シンガポール、オーストラリア、ペルーの税関当局、および通関業者Ransa and Guler & Dinamik(◇2)が参加しています。

 ・Beneficial Cargo Owner(BCO)の参加が増大し、Torre Blanca/Camposol、およびUmit Bisikletがこれに含まれています。

 ・Agility、CEVA Logistics、DAMCO、Kotahi、PLH Trucking Company、Ancotrans、WorldWide Allianceなどのフォワーダー、輸送・物流会社も現在、陸上輸送に参加しています。

 ◇1 「Hamburg Sud」の正式表記は添付の関連資料を参照

 ◇2 「Ransa and Guler & Dinamik」の正式表記は添付の関連資料を参照

 TradeLensは、IBM Blockchainテクノロジーを使用してデジタル・サプライ・チェーンの基盤を構築し、多数の貿易パートナーが協力して、詳細情報やプライバシー、機密性を損なうことなく、トランザクションを共有する単一のビューを確立することを支援します。荷主(輸入業者/輸出業者)、船会社、貨物運送業者、ターミナル・オペレーター、陸運業者、税関当局は、温度管理からコンテナ重量などのIoTデータやセンサー・データを含む出荷データや積荷書類にリアルタイムにアクセスして、より効率的にやりとりすることができます。

 TradeLensは、Blockchainスマート・コントラクトを使用して、国際貿易に関わる複数の関係者間のデジタル・コラボレーションを実現します。ベータ・プログラムの下でリリースされた、ClearWayと呼ばれる貿易書類モジュールは、荷主、通関業者、税関などの信頼できる第三者、他の政府系機関、およびNGOが、組織の壁を越えたビジネス・プロセスの遂行と情報の交換を可能とします。すべての処理は安全で改ざんできない監査証跡機能によって支えられています。

 12カ月にわたるベータ・トライアル期間中に、MaerskとIBMは、数多くのエコシステム・パートナーと協力して、文書の誤り、情報の遅延、その他の障害を原因とする遅延をいかに防止できるかを把握しました。1例として、TradeLensが米国においてどのように梱包資材を生産ラインに出荷する輸送時間を40%短縮し、数千ドルのコストを削減できることを米国において実証しました。TradeLensを使用することによる可視性の向上とコミュニケーション手段の効率化により、コンテナの場所などの基本的な情報を特定する手順を10から1に、また関わるスタッフも5人から1人に減らすことができると推定しています。

 船舶の到着時刻やコンテナの「ゲートイン」などのデータや、通関許可、商業送り状、船荷証券などの書類を含む、1億5,400万件以上の出荷イベントがプラットフォームで収集されました。このデータは、1日あたりほぼ100万イベントのペースで増大しています。

 従来、これらのデータの一部は、サプライ・チェーン業界で一般的に使用されているElectronic Data Interchange(EDI)システムで共有できますが、これらのシステムは柔軟性が低く、複雑で、データをリアルタイムで共有できません。多くの場合、企業は今なお電子メールの添付ファイル、FAX、宅配便で文書を共有しています。TradeLensは、サプライ・チェーン内のすべての出荷に関する重要なデータの追跡を可能とし、関連するすべての関係者間で改ざん不可能な記録を提供します。

 「TradeLensはブロックチェーン・テクノロジーを使用して、世界中のサプライ・チェーン文書の安全なデジタル化と伝送のための業界標準を開発しています。このイニシアチブは、グローバルなサプライ・チェーンのセキュリティーを強化しながら、徐々に業界に非常に大きな効率化をもたらすでしょう。ネットワーク・メンバーとして、このエキサイティングな海運業界の革新の検証に参加できることを嬉しく思っています」とModern TerminalsのCEO、Peter Levesque(ピーター・レベスク)はコメントしています。

 「CEVAはグローバル・ロジスティクス・プロバイダーとしてTradeLensにまたとない機会を見いだし、IBMやMaersk、その他の同業社と協力して、オープンで中立なブロックチェーン・ソリューションを通じて世界標準の普及に取り組みます。これは、お客様により大きな価値を届けるための飽くなき挑戦と円滑な事業を実現するための重要な一歩です」と、CEVAのCIO、Christophe Cachat(クリストフ・カシャ)は述べています。

 「ブロックチェーンは世界の海運業のデジタル化において重要な役割を果たす可能性があります。海運業は、年間4兆ドル相当の商品を動かすグローバル経済の一領域です。しかし、このテクノロジーを活用して成功するには、『すべての参加者に平等に益をもたらす共通のアプローチに基づいてエコシステム全体をまとめる』という条件を満たす必要があります。海運業エコシステムの一員であるMaerskやその他の企業との協力を通じて、IBMはすでに、ブロックチェーンを活用して強固なネットワークを構築できること、そしてそのネットワークの中ですべてのメンバーが重要なデータを共有することで利益を得られること、さらには世界貿易のあり方の重要な部分を一丸となって変革できることを示してきました」と、IBM Global Industries, Solutions and Blockchainのシニア・バイス・プレジデント、Bridget van Kralingen(ブリジェット・バン・クラリンゲン)は述べています。

■業界全体での採用を促進するための共同開発モデル

 MaerskとIBMは、2018年1月に、共同開発した国際貿易のデジタル化ソリューションを発表して以来、ブロックチェーンを採用したいと考えているグローバル・サプライ・チェーンのエコシステムに属するさまざまなメンバーから提供されたフィードバックに基づいて、最適な市場投入モデルを検討してきましたが、合弁事業という形ではなく、既存の共同開発モデルの延長線上でソリューションを提供することになりました。

 「共同開発モデルにより、当社は、エコシステムの参加者からの主要なフィードバックに一層効果的に対応しながら、Maersk、IBM、およびすべてのエコシステムの参加者間のTradeLensの相互運用性とデータ保護を保証できます。これによって業界で最大限に採用されることを強く確信しています」とMaerskのTradeLensリーダーであるMike White(マイク・ホワイト)は述べています。

 標準に関する議論がopenshipping.orgを使用して積極的に進められており、TradeLens APIとUN/CEFACT基準を調和させる作業が進行中です。TradeLens APIは公開されており、開発者によるアクセスおよびプラットフォームの参加者からのフィードバックが可能です。

 現在、このTradeLensのソリューションはEarly Adopter Programを使用して利用可能です。TradeLensは、今年末までに完全に商業的に利用可能になる見込みです。

 TradeLensの詳細と、このソリューションに関するエコシステムの参加者のコメントについては、https://www.tradelens.comをご覧ください。

■Maerskについて

 A.P.Moller-Maerskは、お客様のサプライ・チェーンとのつながりや簡素化に取り組むコンテナ物流の総合会社です。海運サービスにおけるグローバル・リーダー企業として、130カ国で事業を展開し、約76,000人もの従業員を採用しています。Maerskの詳細については、https://maersk.com/(英語)もしくはTwitterで@maerskをご覧ください。

■IBMについて

 IBMは、企業向けに構築されるオープン・ソース・ブロックチェーン・ソリューションのリーダーです。Hyperledgerの初期メンバーであり、Hyperledger Fabric and Stellarブロックチェーン・プロジェクトに積極的に貢献しているIBMは、さまざまな業界にまたがるブロックチェーン・テクノロジーの促進に専念し、オープンに管理されるトランザクション・ビジネス・ネットワークの開発支援に取り組んでいます。IBMは、金融サービス、サプライ・チェーン、IoT、リスク管理、デジタル著作権管理、医療の各分野にわたり、400社を超えるお客様と協力して、ブロックチェーン・アプリケーションを導入しています。IBM Blockchainの詳細は、https://www.ibm.com/blockchain/(US)をご覧ください。

 当報道資料は、2018年8月9日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。

 http://newsroom.ibm.com/2018-08-09-Maersk-and-IBM-Introduce-TradeLens-Blockchain-Shipping-Solution

 IBM、IBM ロゴ、ibm.comは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml (US)をご覧ください。

以上

リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。

「Hamburg Sud」の正式表記

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0487659_01.JPG

「Ransa and Guler & Dinamik」の正式表記

http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0487659_02.jpg