ロジカルシンキングにおいて、論理構造の結論、「So What?=だから何?」が適切かどうかの判断は、報告や提案を受け取る人の立場で考える必要があります。では、結論の根拠となる「Why so?=どうして」には、どのような情報があればよいのでしょうか。ここでは、システム開発プロジェクトのプロジェクトマネジャー(PM)向けに報告するときの結論の例を考えてみましょう。

 まず、次の報告を見てください。

私が担当している共通機能の設計ですが、仕様の追加確認の作業に時間がかかったことが原因で、2日の遅延が生じています。このままではプロジェクト全体に遅延が波及する恐れがあります。

 この報告では、根拠と結論がそろっているので形式としては論理構造を持っていると言えます。しかしこの報告だけでは、担当している機能は一部分なのに、その遅れがなぜ全体の遅れにつながるのかを理解するには不十分です。

 ここで、設計を担当している共通機能は多くの個別機能から呼び出されることから、「来週から開始予定の個別機能の設計が進められなくなる」という事情があるとします。この根拠が加われば、プロジェクト全体に遅延が波及する恐れがあるという結論を導けます。

 さて、報告相手のPMが、この結論ではSo what ?としては不十分と判断したとしましょう。もっと具体的な解決案まで示すよう求められたとします。この場合、例えば「2日の遅れを、今週末の休日出勤で回復する」といった対策が考えられます。遅れが2日分であることに加えて、個別機能の設計開始が翌週からであることが、この対策を結論として支持する根拠となります。

 このように、根拠と結論からなる論理構造は複数段積み上げられます。こうしてできる構造のことを、「ピラミッドストラクチャー」と呼びます。

根拠と結論を多段階で積み上げるピラミッドストラクチャー
[画像のクリックで拡大表示]

この先は日経 xTECH Active会員の登録が必要です

日経xTECH Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。