米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS、Amazon Web Services)は2018年11月26日(米国時間)、Armアーキテクチャーのサーバープロセッサ「Graviton」を独自開発したことを発表した。Graviton搭載サーバーは「Amazon EC2」の「A1」インスタンスとして同日からサービス提供を開始した。

Armサーバープロセッサ「Graviton」
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 Gravitonは米ラスベガスで開催する年次イベント「AWS re:Invent」の前夜祭的な位置づけの講演「Monday Night Live」で発表した。AWSが独自に開発した64ビットのArmプロセッサだ。AWSは2015年にイスラエルの半導体スタートアップ、アンナプルナ・ラブズ(Annapurna Labs)を買収し、それ以来様々なAWS独自半導体の開発を進めている。

 AWSはGravitonの詳細な仕様を公開していないが、EC2のA1インスタンスが提供する仮想CPUの数が最大16個(a1.4xlarge)であることから、Gravitonのコア数もそれに準ずるものであると考えられる。AWSはA1インスタンスが、マイクロサービスなどスケールアウト型のワークロードに向いていると説明する。

 AWSでグローバルインフラストラクチャー担当バイスプレジデントを務めるピーター・デサンティス(Peter Desantis)氏は「A1インスタンスはスケールアウトのワークロードのコストを、従来に比べて45%削減できる」と語り、米インテル(Intel)のローエンドプロセッサを搭載するインスタンスに比べてA1インスタンスの価格を大幅に引き下げたことを強調した。

Gravitonを搭載するA1インスタンス
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 AWSはこれまでも、アンナプルナ・ラブズが開発したネットワーク処理やストレージ処理用のASICを、自社インフラストラクチャーで使用していた。独自プロセッサも開発することで、AWSはいよいよ本格的なコンピュータメーカーになったと言えそうだ。