パソコンの利用年数は年々長くなっており、企業でも5年以上使うのが当たり前になった。だからこそ購入時に選択を誤ると、長期間後悔することになる。

 安い買い物ではないので、機器の選定を任された情報システム担当やITリーダーなどの責任は重大だ。また、不適なパソコンを選んでしまうと、その使い勝手の悪さから作業効率に影響を及ぼす可能性すらある。パソコンの選定は担当者任せにするのではなく、実際に使う業務部門のメンバーやその上長、経営陣も「選択のポイント」をしっかり把握しておくのが望ましい。

 社員の働き方を見直す機運が高まっている今、「従来使っていたパソコンと同等機能を備えた機種を買っておけば良いだろう」といった無難な選択は、もはや通用しない。「業績が良いから一番高い機種を買っておこう」という贅沢な判断でさえ、実は失敗につながりかねないのだ。

 ITリテラシーの高いキーマンであれば、5年先の働き方を見据えたうえで後悔しないパソコンを選定しようではないか。なお、今回は外出先やテレワークで利用する「持ち歩き可能なパソコン」の選び方を解説する。それらはオフィス内の自席で使うメインマシンにもなり得るが、全く持ち歩かないのであれば異なる指針で機種を選択すべきである。それについては、別の機会に取り上げていきたい。

【働き方改革時代のパソコン選びで重視すべき4項目】

●ポイント1
やみくもに「2in1」モデルを買えば良いわけではない
●ポイント2
タブレットタイプの2in1は実は使いづらい
●ポイント3
最低でもメモリーは8GB、ストレージは容量256GB以上のSSD
●ポイント4
USB-Cで充電できないモデルは選ばない

安易に「2in1」モデルを買ってはいけない

 持ち運び可能なモバイルノートの市場では、なにかと「2in1」モデルが話題になっているが、最近は「クラムシェル」モデルも復活してきている。おさらいしておくと、クラムシェルは、昔からある普通のノートパソコンだ。2in1は、液晶を回転したり脱着することでタブレットとして使える最新のモデルである。

クラムシェルは昔からおなじみの普通のノートパソコンだ。

 話題の2in1モデルだが、タブレットとして使っている姿はまず見かけない。筆者自身もチャレンジしているが、操作性が悪くてストレスがたまる一方だ。パソコンで作業をするなら、5年先でもキーボードとマウスを使う昔ながらのスタイルが中心であることは想像に難くない。

こちらは回転式の2in1モデル。タブレットしても使える。

 現時点で、2in1モデルを積極的に使う意味は「手書き」にこそあると思っている。打ち合わせ時のメモ作成やプレゼンテーションのスライドにイラストや注釈を入れる作業、アイデアをとりまとめる、といったときに手書き機能はとても役立つ。もちろん職種によって必要度は異なるが、2in1モデルを手に入れておけば数年後に手書き機能が必要になっても対応可能だ。手書き機能の必要性を念頭において2in1にするか否かを選択しよう。なお、クラムシェルに比べ2in1のほうが価格は総じて高い。重量もかさむ傾向にある。手書きをしないなら、2in1モデルを買う意味はないのだ。

手書きができるのが2in1の最大のメリットだ。

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