サーバーと同様にPCでも採用が減っていた米AMD。AMDに対する風向きが変わったのは、新アーキテクチャー「Zen(ゼン)」を採用した「Ryzen(ライゼン)」をリリースしてからだ。2018年はビジネスPCでもRyzen搭載品がいくつも登場した。2019年、AMDはどう動くのか。

 サーバー市場と同様に、数年前の米AMDはPC市場でも米インテル(Intel)との競争から脱落しかかっていた。理由の一つは、プロセッサーの電力効率を追い求めた結果、インテル製プロセッサーにかなわない性能になってしまったことにある。

 その状況を一変させたのが「Zen」という新しいCPUの設計仕様(アーキテクチャー)だ。Zenは、優れた電力効率と高い性能をバランスさせることに成功し、同クラスのCoreプロセッサーと同等かそれを上回る性能を発揮できるようになった。

 そのZenアーキテクチャーを採用したPC向けのCPUがRyzenだ。

Zenの投入で息を吹き返したAMD

 RyzenはまずデスクトップPC向けがリリースされた。Ryzenは高い性能と低いコストが受けて、デスクトップPC市場でインテルからシェアを奪うことに大きく貢献している。

 米国の調査会社マーキュリーリサーチ(Mercury Research)によれば、2018年第4四半期のデスクトップPC市場におけるAMDのシェアは15.8%。前年同時期から3.9ポイント増えている。同様にノートPC向け製品もシェアを伸ばしている。2018年第4四半期のマーケットシェアは12.1%で、前年同期に比べて5.3ポイント上昇した。

 Zenを採用したノートPC向けの製品が「Ryzen Mobile」になる。Ryzen Mobileは、CPUコアのZenと、AMDのもう一つの主力製品であるGPU(Graphics Processing Unit)の「Radeon」シリーズの機能限定版となる内蔵GPUから構成されている。CPU性能がインテル製CPUに匹敵するだけでなく、インテル製CPUの内蔵GPUに比べてグラフィックス性能が高い点が特徴となっている。

2019年1月に米国で開催された大規模イベント「CES 2019」で、米AMDは第2世代Ryzen Mobileを発表した
(出所:AMD、2019 AMD Mobility Update、CES 2019)
[画像のクリックで拡大表示]

 AMDはRyzen Mobileの第2世代製品を、1月に米国ラスベガスで行なわれた「CES 2019」で発表した。このとき、同時にいくつかのノートPCも発表されている。AMDは、第2世代Ryzen Mobileで製造プロセスルールを12nmに微細化した(第1世代は14nmプロセス)。これにより、より高い性能、低い消費電力になったという。

第2世代Ryzen MobileのSKU構成
(筆者作成)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は日経 xTECH Active会員の登録が必要です

日経xTECH Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。