米インテルは、製造プロセスの開発の遅れから、当初の予定通りには製品をリリースできていなかった。2019年、停滞していたサーバー向けプロセッサーの新製品がようやく登場する。市場のニーズを受けて改良された新製品の姿を解説する。

シリコンバレーのサンタクララ市にある米インテル本社ビル(ロバートノイスビルディング)前にある同社のロゴ。
(撮影:笠原 一輝)
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大きく変わるサーバー市場

 最近まで、米インテル(Intel)はx86(PCや汎用サーバー機で使われているCPUのアーキテクチャー)向けのプロセッサー市場で圧倒的な競争力を持っていた。競合の米AMDは市場シェア1%以下という状況だった。

 しかし、その状況は2018年から大きく変わりつつある。

 要因は2つある。一つはインテルが新しい製造プロセスルールの導入につまづき、予定より2年近く遅れる状況が発生したこと。そしてもう一つはAMDが新しいサーバー向け製品として競争力がある「EPYC(エピック)」を投入してきたことだ。

 インテルは、当初の予定通りなら2017年の末に新しい製造プロセスルールである10nm(テンナノメーター)を導入する計画だった。ところが、元の予定から1年以上経っている原稿執筆時点(2019年3月)でも大規模な出荷には至っていない。

 10nmで製造したCPUは、消費者向けCPUが小規模に出荷されているだけ、という状況だ。その詳細な理由をインテルは明らかにしていない。

製造プロセスの遅れで、次期Xeonは予定通り出なかった

 インテルのサーバー向けの製品としては、開発コード名「Ice Lake(アイスレイク)」が10nmプロセスルールで製造される見通しだった。10nmの開発の遅れにより、Ice Lakeも当初の予定から遅れており、2019年3月時点で姿を現していない。

 しかしインテルは、2018年12月に同社米国本社近くにある創業者ロバート・ノイス氏の元私邸で開催したイベント「Intel Architecture Day」の中で、10nmプロセスで製造した製品を2019年末までに大量出荷するめどが立ったことを明らかにした。

 インテルは、まずPC向けのIce Lakeを2019年中に大量出荷する。通常同社は、新しい製造プロセスの製品を先にPC向けに製造し、その後にサーバー向けを製造する。このため、サーバー版のIce Lakeは2020年に出荷される予定になっている。インテルはIntel Architecture Dayで、サーバー版Ice Lakeの最初のエンジニアリングサンプルのデモを実施し、開発が順調であることをアピールした。

インテルが2020年に導入を計画している10nmプロセスルールで製造される「Ice Lake」(開発コード名)のCPUパッケージ。
(撮影:笠原 一輝)
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米インテルがイベント「Intel Architecture Day」で実施したIce Lakeの動作デモ。
(撮影:笠原 一輝)
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