IoT時代のキーワードとして、IT技術者が押さえておきたいのが通信規格「LPWA」である。最新の技術動向や代表的な規格の仕組みについて解説する。

 IoT向け通信の本命といわれるLPWA(Low Power Wide Area)。LPWAとは、低消費電力で長距離通信が可能な規格である。

 LPWAは、免許が不要なアンライセンス系と、免許が必要なライセンス系に大きく分かれる。ライセンス系の本命はLTE-MやNB-IoTだ。これらはLTEの信頼性を確保したまま、消費電力を減らす工夫を凝らしている。その工夫を紹介しよう。「半二重」「拡張DRX」「PSM(Power Saving Mode)」の3つだ。

 半二重とは、端末から基地局への「上り」か、基地局から端末への「下り」のどちらか片方ずつしか通信できない方式のことだ。今の携帯電話の通信では、上りと下りを同時に通信できる全二重が当たり前だが、これを半二重にすることで消費電力や端末コストを抑えられる。

半二重通信で消費電力を削減
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 例えば、上りと下りの周波数切り替えのための空き時間を用意する。これにより、端末の周波数発振回路を1つにして、それを切り替えながら運用する。上りと下りで使う回路も共通化でき、全二重を実現するための多重化装置(デュプレクサー)も不要になる。

 カテゴリー0以降の端末で半二重の周波数多重方式をサポートする。LTE-Mでは、全二重と半二重を選べる。これに対し、NB-IoTでは半二重しか使えない。

通信を休む拡張DRXとPSM

 消費電力の削減に有効な拡張DRXという仕組みも導入している。拡張DRXはeDRXともいう。

 現在のLTEでは、通信をしていない間は消費電力の少ない待ち受け状態に移行して、定期的に基地局に問い合わせるDRX(Discontinuous Reception)という仕組みを使っている。問い合わせの信号は「ページング」と呼ばれる。

DRXの仕組み
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