クラウドの戦線はデータセンターを飛び出し、工場やオフィスなどにも及んでいる。センサーやカメラなどのデバイスや中間サーバーといったクラウドの端(エッジ)でデータを処理したり管理したりする例が急増している。IoTの時代は大量データを一段と高速に処理する必要があるため、エッジコンピューティングに期待がかかる。

 適用分野として最も注目を集めるのが自動車関連。主役はユーザー企業だ。トヨタ自動車はコネクテッドカーが大量に吐き出すデータをエッジで処理し、効率的に活用するための基盤づくりに乗り出した。2017年8月10日にトヨタは米インテルやスウェーデンのエリクソン、NTTなどとエッジ処理の活用を推進する団体「Automotive Edge Computing Consortium(オートモーティブ・エッジ・コンピューティング・コンソーシアム)」の創設に向けて活動を始めると発表。

 1年以内をめどに同コンソーシアムを設立し、分散型のネットワークやビッグデータを処理するための新しい基盤の構築を目指す。活動にはトヨタグループのトヨタIT開発センターやデンソー、NTTドコモも参加。トヨタはIT企業や通信事業者を巻き込むことを狙う。

膨大データをエッジに分散

 「クルマはセンサーだらけ。収集できるデータを活用して車両制御や運転支援に生かす」。同コンソーシアムに参加するNTTドコモの中村武宏 5G推進室室長主席研究員は説明する。ただ、コネクテッドカーから収集できるデータ量は膨大で、全てクラウドに送っていては「処理しきれない」(中村室長)という。コネクテッドカーが生み出すビッグデータ量は2025年に10エクサ(エクサは1兆の100万倍)バイトに達する見通しだ。

図●トヨタやドコモなどが狙うエッジコンピューティングの活用イメージ
2025年にデータ量は10エクサバイトに
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