日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)がまとめた「企業IT動向調査2019」(速報値)によると、東証一部上場企業などが支出予定のIT投資額は過去10年間で最高水準の伸びとなりそうだ。

2019年度は2018年10月時点での予測 2018年度は2017年10月時点での予測
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(出所:日本情報システム・ユーザー協会「企業IT 動向調査2019」、2019年1月25日)
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 2019年度のIT予算について2018年度比の増減予測を聞いたところ、全体の47.6%が「増加」、42.1%が「不変」(前年度並み)と回答した。IT予算を「増やす」と回答した割合から「減らす」と回答した割合を差し引いたDI(ディフュージョン・インデックス)は37.4ポイントに達し、それまで最高水準だった2018年度(27.0ポイント)を10ポイント以上も上回った。

 JUASは「デジタル技術によるビジネス変革は業種を問わず企業にとって重要な経営課題で、人手不足の解消策として豊富な手元資金をITに振り向けている」と推測している。

 業種別でDIが高かったのは金融業だ。他業種よりも10ポイント以上も多く、IT予算について「10%以上増加」と答えた企業が4割に達した。フィンテックや業務効率化のためのRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)の活用が牽引しているという。

 IT投資で解決したい中期的な経営課題について、企業が優先度の高い順に1位から3位まで選んだ項目を集計したところ、最も優先度が高いのは「業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)」だった。

 1~3位の合計は61.6%と、2018年度予測の59.4%から2.2ポイント増加した。人手不足の解消や働き方改革への取り組みの重要性が高まり、業務効率化が喫緊の課題とみられるという。