旭化成エレクトロニクスは、4チャネル入力に対応した32ビット分解能のA-D変換器IC「AK5704EN」を発売した(ニュースリリース)。ステレオに対応するため2個の32ビットA-D変換器を集積しており、各A-D変換器が2チャネルの入力を備える。4チャネルの入力にはそれぞれ、マイクロフォン用アンプを用意した。複数のマイクロフォンを搭載する電子機器に向ける。具体的な応用先として、会議システムやマイク・アレー・システム、スマートスピーカー、ICレコーダーなどを挙げている。

新製品の応用イメージとパッケージ(右上)。旭化成エレクトロニクスの写真
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 32ビットA-D変換器のSN比とダイナミックレンジはいずれも105dBと高く、全高調波歪み+雑音(THD+N)は−90dBと低い。このため「5m以上離れた場所での長距離録音や、ハイレゾなどの高音質録音に対応できる」(同社)という。電源電圧変動除去比(PSRR)は60dB、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジは100dBcを確保した。特性の異なる2種類のデジタルフィルターを内蔵した。サンプリング周波数は8k〜192kHzに対応する。マイクロフォン用アンプの信号入力形式はシングルエンド入力と差動入力に対応する。利得の設定範囲は0〜+30dBで、3dBステップでユーザーが設定可能である。オーディオ出力インターフェースは、I2S、前詰め、PCMのショート/ロングフレーム、TDMに対応する。外付けマイコンとの接続用インターフェースは、400kHz動作のI2Cバスである。発売したICを複数個用意し、カスケード接続すれば最大で16チャネル入力のマルチマイクロフォンシステムを構築できる。

 電源電圧は、AVDDが+1.7〜1.9V、もしくは+3.0〜3.6V。TVDDが+1.65〜3.6Vである。消費電力は、4チャネル入力時に17mW。音声入力検知が可能な「VAD(Voice Activity Detector)」と呼ぶ機能を搭載しており、これをシステム起動のトリガーに使用できる。VAD機能の待機時消費電力は2.7mWと少ない。パッケージは、実装面積が4mm×4mmの28端子QFN。動作温度範囲は−40〜+85℃。販売は2019年9月に開始する予定だ。価格は明らかにしていない。