旭化成エレクトロニクスは、ワイヤレススピーカーやカーオーディオなどに向けたハイレゾオーディオ用プロセッサー「AK7739VQ」を発売した(ニュースリリース)。さまざまなカーオーディオ(ヘッドユニット)に採用されているという同社従来品のオーディオ用プロセッサー「AK7738」の後継製品で、オーディオ処理性能や機能を増強したものだ。例えば、DSPコアは、同社従来品では28ビット浮動小数点演算対応だったが、今回の製品は32ビット浮動小数点演算に対応した。ワイヤレススピーカーやカーオーディオなどに搭載することで、ハイレゾオーディオの再生や、ハンズフリーでの通話などが可能になる。

ワイヤレススピーカーやカーオーディオなどに向けたハイレゾオーディオ用プロセッサー。旭化成エレクトロニクスのイメージ
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 32ビット浮動小数点演算に対応したDSPコアは3個搭載した。このうち、2個のDSPコアはオーディオ信号処理専用で、残る1個はその処理を補助するサブDSPコアとして機能する。2個のDSPコアは、異なるサンプリング周波数で動作するため、オーディオ処理と同時にハンズフリー通話処理を実行できる。データ幅は37ビット。動作クロック周波数は294.912MHz、演算能力は6144ステップ/fs(48kHzサンプリング時)。プログラムSRAMや係数SRAM、データSRAM、遅延用SRAMを搭載する。プログラムを書き換えることで、ユーザーの要望に合わせた音響処理やハンズフリー通話処理が可能になる。

 3個のDSPコアのほか、マイクロフォン用利得アンプを内蔵した24ビット分解能のステレオA-D変換器、入力セレクターを内蔵した24ビット分解能のステレオA-D変換器、4チャネルの32ビット分解能D-A変換器、12チャネルのサンプル・レート・コンバーター(SRC)、デジタル入出力インターフェース、デジタルミキサー、PLL回路などを集積した。A-D変換器には、4種類のデジタルフィルターを搭載した。デジタルフィルターを選択することで音質を変えられる。D-A変換器は、同社独自の高音質オーディオ技術「VELVET SOUND」に対応する。デジタルオーディオ信号入力とデジタルオーディオ信号出力はどちらも6チャネル。オーディオ信号フォーマットは前詰め、後詰め、I2S、PCMに対応する。

 外付けマイコンとのインターフェースとして、400kHz動作のI2Cバスを用意した。電源電圧は、アナログ回路部とデジタル回路部が+3.0〜3.6V、インターフェース部が+1.7〜3.6V。パッケージは、64端子HTQFP。動作温度範囲は−40〜+85℃。

 このほか、32ビット分解能のD-A変換器を集積していない「AK7737VQ」も用意した。パッケージは、64端子HTQFP。AK7739VQとAK7737VQはどちらも、すでに販売を開始している。価格は明らかにしていない。