英アーム(Arm)は、VR(Virtual Reality)用HMD(Head Mount Display)向けのディスプレー表示処理IPコア(DPU:Display Processing Unit)「Mali-D77」を発表した(ニュースリリース)。Komedaアーキテクチャーを採る既存DPU「Mali-D71」(関連記事)に、VR用HMDに向けた機能ブロックを加えた製品である。

新製品の機能ブロック図。Armの図
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 追加した機能ブロックは主に3つ。レンズゆがみ補正(LDC:Lens Distortion Correction)と色収差補正(CAC:Chromatic Aberration Correction)、非同期タイムワープ(Asynchronous TimeWarp)である。Mali-D71においても、これらの処理をGPUコアからオフロードすることを考慮していたが、Mali-D77では専用の機能ブロックを用意した。また、Mali-D77は、フレームバッファーの削減技術「AFBC:ARM Frame Buffer Compression 1.2」も搭載している。

 こうした工夫によって消費電力効率が向上し、VR用HMDの高解像度化に対応したり、VR用HMDの軽量化・小型化を推進したり、いわゆるVR酔いを低減したりできるという。例えば、典型的なVRアプリケーションにおける必要なメモリー帯域をGPUコア比で40%削減したり、典型的なVRアプリケーション実行中の消費電力を同12%削減したりするという。

新製品のMali-D77(左)と既存品のMali-D71(右)の比較。Armのイメージ
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 新製品のMali-D77は、3K解像度で120フレーム/秒のVR用HMD向けディスプレー素子の処理に最適化して開発した。4K解像度で90フレーム/秒での処理も可能である。現在、Mali-D77はライセンス提供中。